“鮮麗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あざやか71.1%
せんれい23.7%
あでやか2.6%
きれい2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……うでないと、あのふくろふとなへる呪文じゆもんけ、寢鎭ねしづまつたうしたまちは、ふは/\ときてうごく、鮮麗あざやか銀河ぎんが吸取すひとられようもはかられぬ。
月夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
無憂樹むうじゅの花、色香鮮麗せんれいにして、夫人が無憂の花にかざしたる右の手のその袖のまま、釈尊降誕の一面とは、ともに城の正室の細工だそうである。
夫人利生記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
じっと、ともに天井を仰いだ直槙は、その丸髷まるまげの白い顔に、鮮麗あでやかな眉を、面影に見たらしい。——じっと、しばらくして、まうつむけのように俯向うつむいた。酔っている。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「はい、」と潤んだ含声の優しいのが聞えると、ぱッ摺附木マッチる。小さな松火たいまつ真暗まっくらな中に、火鉢の前に、壁の隅に、手拭のかかった下に、中腰で洋燈ランプ火屋ほやを持ったお雪の姿を鮮麗きれいてらし出した。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)