“梟”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふくろう50.3%
ふくろ19.0%
ふくろふ10.0%
9.7%
さら7.2%
きょう0.7%
フクロ0.7%
かけ0.3%
きゅう0.3%
けう0.3%
ごろすけ0.3%
0.3%
さらし0.3%
ふくらう0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
めったに闇の中を歩行あるいて血の池なんかに落ちようものなら百年目だ、こんな事なら円遊にくわしく聞いて来るのだッた。オヤふくろうが鳴く。
(新字新仮名) / 正岡子規(著)
一時頃いちじごろまで、みな戸外おもてすゞんでて、なんさわかただらう、何故なぜあゝだらう、からすふくろおどろかされるたつて、のべつにさわわけはない。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
まだ日の暮れる筈のないのに、不思議だとは思ひましたが、空にはお星さまさへチラチラ出て、遠くの森でふくろふの啼く声さへ聞えました。
子供に化けた狐 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
高札の表に掲げてある一条を犯した以上は、たとえ同郷の者たりとも法をみだすわけにゆかん。首にして街へけるから観念するがよい
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
父の首がさらされてから十三日目の晩に、六三郎は手拭に顔を包んでそっと福島屋へ訪ねて行った。今の身の上で晴れがましい遊興はできない。
心中浪華の春雨 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
また真に、主君をけいする者は、敬する主君が、敵手てきしゅにかかってきょうせられるのを、眼で見るに忍べるものではありません。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
独りの部屋に帰つて窓先きを眺めてゐると棕櫚の樹の葉蔭に何時ものフクロが来てゐる、誰も悸す者がないので彼女は明方になると其処に戻つて来て終日のネグラにしてゐる
きり彦兵衞重罪なればとてかほの皮をむきて獄門にかけられしかば皆々彦兵衞は全く御所刑に成りし事と心得居たるを此度このたびかく明白めいはくに善惡をたゞされし故世の人彦兵衞は無實むじつの罪に死なざりし事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
わしののろいをいれよ! (岩かどに突立つ。烈風蓬髪ほうはつを吹く。俊寛両手を天に伸ばす)わしはあらゆる悪鬼の名によって呪うたぞ! 清盛きよもりは火に焼けて死ね。宗盛むねもりの首はきゅうせられよ。
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
こは山賊をけうせるなりき。ネピの人の此壁上に梟首するは、羅馬の人のアンジエロ門(ポルタ、デル、アンジエロ)の上に梟首するに殊ならず。首を鐵籠中に置くことはた同じ。
戸口にゃ一羽のごろすけ
まざあ・ぐうす (新字新仮名) / 作者不詳(著)
きのふは少し用があつて、京の町までまゐりますと、六條の河原にあなたと同じやうな首がらされて居りましたよ。
能因法師 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
首が晒されているのです。つまり、生きた人間を縛ってさらす代りに、人間の首を切って、そうしてそれをさらしにかけました。
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
えたとほこゑ野末のずゑおしひろげるやうに、く、トントントントンとこだまにあたるやうなひゞきがとほくからるやうにこえるとりこゑは、ふくらうであつた。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)