“けう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ケウ
語句割合
稀有69.3%
希有17.3%
2.0%
1.5%
1.0%
0.5%
0.5%
0.5%
今日0.5%
仮有0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
奇有0.5%
0.5%
0.5%
怪有0.5%
0.5%
毛受0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おれは精勤であることだけは守ったから依然として八時半には出社したが、しばしば社長室からあの稀有けうな声音のもれるのを聞いた。
陽気な客 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
ひそかに郵便に附しても善からむに、かく気をかねて希有けうなる振舞したまふを見れば、この姫こころ狂ひたるにはあらずやとおもはれぬ。
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
水兵すいへいども澤山たくさん御馳走ごちさうこしらへてつてはづだから、その以前いぜんにヒヨツコリとかへつてはけうい、し/\。
美尾みをはゝ東京とうけう住居すまいものうく、はした朝夕てうせきおくるにきたれば、一つはお前樣まへさまがたの世話せわをもはぶくべきため、つね/″\御懇命ごこんめいうけましたるじゆ軍人樣ぐんじんさまの、西にしけう御榮轉ごゑいてんことありて
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
へえー……なにを。長「松花堂しようくわだうの三けう醋吸すすひで、風袋ふうたい文字もんじ紫印金むらさきいんきんだ、よく見ておぼえて置け。弥「へえー紫色むらさきいろのいんきんだえ、あれはかゆくつていけねえもんだ。 ...
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
馬車をりると折好く蒸汽が来た。初夏はつなつのセエヌ河の明るい水の上を青嵐あをあらしに吹かれて巴里パリイはひつた。アレキサンダア三世けうの側から陸にあがつて橋詰で自動車に乗つた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
これがヹネチヤに四百以上もある橋の中で第一に古くて名高いリアルトけうであつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
やぶれたるせん棋士きしけう中やはたして如何に? どんな勝負せうふ事もはい後に生くわつ問題もんだいうら附けるとなれば一そう尖鋭化せんえいくわしてくる事は明かだが
だが、無ろんたがひけうひそかに「なアにおれの方が……」とおもつてゐる事は、それが將棋せうきをたしなむ者のくせで御多分にれざる所。
東京のさる專門學校の生である草野金太郎は、春やすみで故けうの町に省してゐたが、春やすみも終つたので、あと二時間もするとまた一人で東京にたつのである。
坂道 (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
仕方がないので故けうに對して惜別の感慨かんがいにふけるといつたやうな目的で自轉車をひつぱり出した。
坂道 (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
早や日数経て、今日けうの日も
哀詩数篇 (新字旧仮名) / 漢那浪笛(著)
仏教では、存在しているものを「」といっていますが、すべて「仮有けう」です。「暫有ざんう」です。とにかく、永遠なる存在、つねにある「常有の存在」ではありません。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
其時そのときはじめて船員等せんゐんら避難ひなんようけうせらるゝのである。
發行部數の多い婦人雜誌や投書家相手の雜誌に寄稿しない爲めもあつたらうが、彼の筆名くすのきけう太郎は、十年間文壇に介在しながら、大多數の人には新しい印象を與へた。
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
すすんで大蘆村にいたれば櫻井郡長之より帰途きとかる、村をぐればいよいよ無人のけうとなり、利根河岸の絶壁ぜつぺきに横はれる細逕さいけいに入る、すすむこと凡二里にしてみちまつたき、猟夫の通路つうろ又見るを
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
改革家として敬宇先生は無論偉大なる人物にあらざるも、保守家としての敬宇先生は、少くも思想界の一偉人なり。旧世界と新世界とは、彼の中にありて、奇有けうなる調和を保つことを得たり。
金屋きんをく、粧ひ成って、けうとして夜に
眞暗まつくらになつて、あだか墜道とんねるのやうに物淋ものさびしいみちを、武村兵曹たけむらへいそう即座そくざてんじた球燈きゆうとうひかりてらして、みぎれ、ひだりてんじて、およそ百四五十ヤードもすゝむと、岩石がんぜきまへうしろはなれて、けうをなし
二種ふたいろくはゆるゆゑ如何程おも癲癇てんかんなりともたゞ一二服を服用すれば忽地たちまち全快なさんことしも沸湯にえゆを注ぐに等き世にも怪有けうなる奇劑きざいなるは是迄夥多あまたの人に用ゐ屡々しば/\功驗こうけん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
こは山賊をけうせるなりき。ネピの人の此壁上に梟首するは、羅馬の人のアンジエロ門(ポルタ、デル、アンジエロ)の上に梟首するに殊ならず。首を鐵籠中に置くことはた同じ。
客は毛受けうけという地紙じがみなりの小板を胸の所へささげ、月代さかやきを剃ると、それを下で受けるという風で、今と反対に通りの方へ客は向いていた。
耀かがよひわたるけうらさに、こひ退しさりて
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
所謂理想派と雖も、あに徒らに鏡花水月をのみ画く者ならんや、心中の事実、けうとして明なる者を写すに過ぎざるのみ、然らば即ち是も亦写実派なり。
詩人論 (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
貸金かしきんとりたて、みせへの見廻みまわり、法用はうようのあれこれ、つき幾日いつか説教日せつけうびさだめもあり帳面ちやうめんくるやらけうよむやらくては身體からだのつゞきがたしと夕暮ゆふぐれの縁先ゑんさきはなむしろをかせ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
わが乗れるけうにおくれて同行の馬来る外は高粱の畑