けう)” の例文
馬車をりると折好く蒸汽が来た。初夏はつなつのセエヌ河の明るい水の上を青嵐あをあらしに吹かれて巴里パリイはひつた。アレキサンダア三世けうの側から陸にあがつて橋詰で自動車に乗つた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
これがヹネチヤに四百以上もある橋の中で第一に古くて名高いリアルトけうであつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
サン・クルウは森その物が四季折折をりをりに面白いばかりで無く、ゆきに機関車づきの旧式な乗合車の二階に乗つて、モネがしば/\いたサン・クルウけうを渡り、帰りに八銭均一の蒸気でセエヌをさかのぼるのも面白い。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)