“桟橋”のいろいろな読み方と例文
旧字:棧橋
読み方割合
さんばし73.3%
かけはし24.8%
ふなばし1.0%
タラップ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
桟橋さんばしると、がらんとした大桟橋だいさんばし上屋うはやしたに、三つ四つ卓子テーブルならべて、税関ぜいくわん役人やくにん蝋燭らふそくひかり手荷物てにもつ検査けんさをしてる。
検疫と荷物検査 (新字旧仮名) / 杉村楚人冠(著)
短いが、蔦葛つたかずら桟橋かけはしがある。南宋画などによくある隠者いんじゃの門といった風な山荘の灯を見たのは、そこを渡って幾らも歩かないうちだった。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「庭に、船は上がりませぬ。お履物をはいて、河岸の桟橋ふなばしまで、おひろいを」
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
船長キャプテンは、まっ赤になって、それへ呶号どごうを返した。難船にひんしたせつなのように、大きな拳が空でうごいた。会社側の職工長は、陸の者を追いながら、一足跳びに桟橋タラップを渡って来た。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)