“タラップ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鉄梯子50.0%
梯子16.7%
桟橋16.7%
鉄階段16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一方、機関助手の杉本は、ゴールデン・バットに炉口プアネスの火を点けてそいつを横ッちょにくわえると、油差を片手に鼻唄を唄いながら鉄梯子タラップを降りて行ったんです。
とむらい機関車 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
何か起ったと思うより早く、船長は脱兎の如く上甲板へ駈上かけあがっていた。——更に梯子タラップを下りると、短艇の中に残された一人が
流血船西へ行く (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
そう云って一人を短艇へ残し、船長は真先まっさき梯子タラップを登って行った。——甲板へ一歩踏出ふみだしたとたんに、人々は思わず息詰るような光景を見た。
流血船西へ行く (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
船長キャプテンは、まっ赤になって、それへ呶号どごうを返した。難船にひんしたせつなのように、大きな拳が空でうごいた。会社側の職工長は、陸の者を追いながら、一足跳びに桟橋タラップを渡って来た。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一等運転士チイフ・メイツ、警察が来ました」とボウイが走込んで来た。右舷スタボウドの甲板に当って多勢の日本語の人声がして居た。ボストンの腕の下を駈抜けて為吉は機関室の鉄階段タラップを転がり落ちた。
上海された男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)