“駈上”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かけあが95.5%
かけのぼ4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鳥のようにびらりとねたわ、海の中へ、飛込むでねえ——真白まっしろな波のかさなりかさなり崩れて来る、大きな山へ——駈上かけあがるだ。
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
梯子段はしごだんの二三段を一躍ひととびに駈上かけあがつて人込ひとごみの中に割込わりこむと、床板ゆかいたなゝめになつた低い屋根裏やねうら大向おほむかうは大きな船の底へでもりたやうな心持こゝろもち
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
とじれて、鉄杖てつじょうを抜けば、白銀しろがねの色、月に輝き、一同は、はッと退く。姫、するすると寄り、さっと石段を駈上かけのぼり、柱にすがってきっと鐘を——
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)