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かけあが
語句 | 割合 |
駈上 | 65.6% |
駆上 | 12.5% |
馳上 | 12.5% |
驅上 | 9.4% |
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梯子段の二三段を
一躍びに
駈上つて
人込みの中に
割込むと、
床板の
斜になつた低い
屋根裏の
大向は大きな船の底へでも
下りたやうな
心持。
と
黒雲を
被いだ
如く、
牛の
尾が
上口を
漏れたのを
仰いで、
上の
段、
上の
段と、
両手を
先へ
掛けながら、
慌しく
駆上つた。……
月は
暗かつた、
矢間の
外は
森の
下闇で
苔の
香が
満ちて
居た。
山三郎は早くも船より
上りまして新井町へ駈けつけて、
家へ
馳上って見るとお
母も妹も居りません、
其処に留守居をして居るのが馬作一人。