“駆上”の読み方と例文
旧字:驅上
読み方割合
かけあが100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
フツフウ、ユウユウと云ふ流行唄はやりうたの二つの間投詞を取つて名づけた二匹の小犬が居て食卓の下で我我われわれの足に突当りながらうろうろする。膝へ駆上かけあがつても来る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
黒雲くろくもかついだごとく、うし上口あがりくちれたのをあふいで、うへだんうへだんと、両手りやうてさきけながら、あはたゞしく駆上かけあがつた。……つきくらかつた、矢間やざまそともり下闇したやみこけちてた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
がちがち震えながら、傍目わきめらず、坊主が立ったと思う処は爪立足つまだちあしをして、それから、お前、前の峰を引掻ひっかくように駆上かけあがって、……ましぐらにまた摺落ずりおちて、見霽みはらしへ出ると、どうだ。
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)