“引掻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひっか76.1%
ひつか8.7%
ひきか4.3%
ひっかき4.3%
ひッか4.3%
ひっかい2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……畜生ちくしゃう兩方りゃうはう奴等やつらめ!……うぬ! いぬねずみ鼷鼠はつかねずみ猫股ねこまた人間にんげん引掻ひっかいてころしをる! 一二三ひふうみいけん使つか駄法螺吹家だぼらふきめ! 破落戸ごろつき
引掻ひつかきさうな権幕けんまくをするから、吃驚びつくりして飛退とびのかうとすると、前足まへあしでつかまへた、はなさないからちかられて引張ひつぱつたはづみであつた。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
されどあゝ齒をかみあはす彼を見給へ、ほかに告ぐべきことあれど彼わがかさ引掻ひきかかんとてすでに身を構ふるをおそる 九一—九三
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
見ると、木馬から転がりおちた姿勢のまま、二郎少年は、両手で地面を引掻ひっかきき乍ら絶命していた。
地獄風景 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
首をって見るが、其様そんな事では中々取れない。果は前足で口のはた引掻ひッかくような真似をして、大藻掻おおもがきに藻掻もがく。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
ト大声を揚げさせての騒動、ドタバタと云う足音も聞えた、オホホホと云う笑声も聞えた、お勢のしきりに「引掻ひっかいておりよ、引掻て」ト叫喚わめく声もまた聞えた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)