“権幕”の読み方と例文
旧字:權幕
読み方割合
けんまく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
引掻ひつかきさうな権幕けんまくをするから、吃驚びつくりして飛退とびのかうとすると、前足まへあしでつかまへた、はなさないからちかられて引張ひつぱつたはづみであつた。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
そのころのおすみは十八の若さであったが、侍の前に出て、すごい権幕けんまくをもおそれずにきっぱりと断わった。先方はおこるまいことか。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
いくら主人の娘でも無暗むやみに奉公人を殺して済むかというような、ひどい権幕けんまくの掛け合いに、主人方でも持て余して居ります。
半七捕物帳:13 弁天娘 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)