“権威”のいろいろな読み方と例文
旧字:權威
読み方割合
けんい60.9%
オーソリティ13.0%
ちから8.7%
けんゐ8.7%
オソリティー4.3%
オーソリティー4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
下劣な策略だけに終始している少佐のいうことに、何の権威けんいがあろう。そう思って彼は相変らず少佐の顔を見つめたまま、默りこくっていた。
次郎物語:04 第四部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
え、わたしなんかがあなたに対して、なんの権威オーソリティになれます? もしかすると、わたしは今でもあなたに、何かかくしているかもしれませんぜ。
つまらぬ些事とは自分自身も十分知つて居るが、尚ほ且つ其つまらぬことが、恰も生死の大問題と同様な権威ちからを以て彼に迫るのであつた。
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
のみち、たがねつべきかひなは、一度ひとたびてのひらかへして、多勢たせいあつして将棊倒しやうぎだふしにもする、おほいなる権威けんゐそなはるがごとくにおもつて、会心くわいしん自得じとくこゝろを、高声たかごゑらして、呵々から/\わらつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
彼女等の権威オソリティーと他人の権威とは奇妙な価値判断の錯誤に陥ります。過去は尊ばるべきものでございます。その価値は、嘗て刹那の「今」であったと申す点から評価されるので。
C先生への手紙 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
この推測は、さすがにこうした事件に関して定評のある権威オーソリティーの説だけに、かなりの興味を惹起したのは無理もない。