権威けんゐ)” の例文
旧字:權威
のみち、たがねつべきかひなは、一度ひとたびてのひらかへして、多勢たせいあつして将棊倒しやうぎだふしにもする、おほいなる権威けんゐそなはるがごとくにおもつて、会心くわいしん自得じとくこゝろを、高声たかごゑらして、呵々から/\わらつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
また、そこに自然の見透かされない権威けんゐが厳として横つてゐるのだ。ちやんときまつて了つては、何んなにすぐれた法でも、思想でも、すぐ見透かされて、そして馬鹿にされて了ふ。
ある時に (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)