“引張”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひっぱ65.7%
ひつぱ18.5%
ひっぱっ3.7%
ひっぱり3.7%
ひつぱり2.8%
ひつぱつ1.9%
ひッぱ0.9%
ひツぱ0.9%
ひツぱつ0.9%
ふっぱ0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すぐに往って来いと仰しゃれば、ヘーッてんで直に先生の手を持って引張ひっぱって参ります……これは驚きました、これは大変な御病気で
引掻ひつかきさうな権幕けんまくをするから、吃驚びつくりして飛退とびのかうとすると、前足まへあしでつかまへた、はなさないからちかられて引張ひつぱつたはづみであつた。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
... 引張ひっぱって来さっせい」お代「そうでもしなけりゃこの腹がえねいだ。和女おまえも一緒に来さっせい」と怒りのあまりに家の内を空虚からあきとなし
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
彼はこの気掛が、自分を駆って、じっと落ち付かれない様に、東西を引張ひっぱり回した揚句、ついに三千代の方に吹き付けるのだと解釈した。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
御米およねもつまりはをつと歸宅後きたくご會話くわいわ材料ざいれうとして、伊藤公いとうこう引合ひきあひぐらゐところだから、宗助そうすけすゝまない方向はうかうへは、たつてはなし引張ひつぱりたくはなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
是非かほあはせなければならない場合には、誠太郎か、縫子か、何方どつち引張ひつぱつちゝまへる手段をつてゐた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「あなた、邪慳じゃけんにお引張ひッぱりなさいますな。綺麗きれいな草を、もうちっとでもうといたしました。可愛かわいらしい菖蒲あやめですこと。」
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
其後そののち、三十九ねんぐわつに、マンロー八木氏やぎし引張ひツぱつてつて、大發掘だいはつくつこゝろみた。其報告そのほうこくの一人類學會雜誌じんるゐがくくわいざつしるが、其研究そのけんきう要點えうてん新古しんこ時代じだい貝塚かひづかがつしてる。
「おとつゝあつんぼだからきけえねんだ、おとつゝあろうつとてえに呶鳴どなつてろ、そんでなけれみゝ引張ひツぱつてやれ」
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
お前さんもまんざらいやならば此様こんな処まで手を引張ふっぱって逃げてめえる気遣きづけえもねえが、宿屋の婿むこになったら何うだ、屎草履くそぞうりを直さねえでもいから
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)