“引張出”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひっぱりだ70.0%
ひつぱりだ30.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
下らない往来なんかに引張出ひっぱりだしたのは私の間違いでした——彼はそう心の中で詫びながら、誰も目の前にはいないのだが、叮嚀ていねいに頭を下げて引とった。
遺産 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
おのれはな汝はな。」と武者振附く三太夫を突飛ばして、座蒲団を引張出ひっぱりだし、棒ずわりの膝をくずして
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あゝ、わかしうなにかい、つれのものが、何處どこ二次會にじくわい引張出ひつぱりださうとして、わたしなか引挾ひつぱさんだ、……れをはづしたのだとおもつたのかい。
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
抽斗ひきだしすかして、そつ背負揚しよいあげ引張出ひつぱりだしてると、白粉おしろいやら香水かうすゐやら、をんな移香うつりがはなかよつて、わたしむねめうにワク/\してた。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)