“引出物”の読み方と例文
読み方割合
ひきでもの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
十月二十九日朝御暇乞おんいとまごいに参り、御振舞おんふるまいに預り、御手おんてずから御茶を下され、引出物ひきでものとして九曜のもん赤裏の小袖二襲ふたかさねたまわり候。
興津弥五右衛門の遺書 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
主人のすべき勤めは忘れず、左大臣が礼を述べて帰り支度をしかけると、かねて今夜の引出物ひきでものに用意しておいたそうのことを持って来させたり
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
あたしを棄ててその刀を引出物ひきでものに弥生さまのところへ納まろうというんでございましょう? そんなこと、こちらは先刻せんこく御承知でございますよ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)