“背負揚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょいあげ83.3%
しよいあげ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
糸七は聞くより思わずわなないた。あの青大将が、横笛を、いきを浴びても頬が腐る、黒い舌に——この帯を、背負揚しょいあげを、襟を、島田を、張襦袢ながじゅばんを、肌を。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そのかわり、娘と違い、落着いたもので、澄まして羽織を脱ぎ、背負揚しょいあげを棄て、悠然と帯をいわおに解いて、あらわな長襦袢ながじゅばんばかりになって、小袖ぐるみ墓に着せたに違いない。
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
けれどわたし如何どういふものか、それさはつてすこしもなく、たゞはじ喰出はみだした、一すぢ背負揚しよいあげ、それがわたし不安ふあん中心点ちうしんてんであつた。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
抽斗ひきだしすかして、そつ背負揚しよいあげ引張出ひつぱりだしてると、白粉おしろいやら香水かうすゐやら、をんな移香うつりがはなかよつて、わたしむねめうにワク/\してた。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)