“戦”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方(ふりがな)割合
いくさ26.1%
おのの26.1%
そよ20.4%
たたか7.1%
たたかい5.3%
わなな3.2%
ふる2.0%
をのゝ2.0%
たたかひ1.1%
をのの1.1%
(他:40)5.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“戦”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > 小説 物語53.8%
文学 > 日本文学 > 小説 物語13.6%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)9.1%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
さすがの織田信長も、この時のいくさは難儀だったのだ、徳川家康の加勢で敗勢を転じて大勝利を得たということは知っている。
大菩薩峠:36 新月の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
関ヶ原以後は、すこしいくさがやんでいる形にあるが、年々の合戦で、どこの地方にも、浮浪人の数がおびただしく増している。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その最もおののかれている正体不明の魔海の中へ、しかも最難個所の東経百五度以東において捲き込まれてしまったのであった。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
しかもその美的方則の構成には、非常に複雑な微分数的計算を要するので、あらゆる町の神経が、異常に緊張しておののいていた。
猫町:散文詩風な小説 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
湿った庭の土からは、かすかに白い霧が立って、それがわずかな気紛れな風のそよぎにあおられて小さな渦を巻いたりしていた。
浅草紙 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
板簾いたすだれの裾は、大きく風に揚げられて、ひさしをたたき、庭の樹々は皆、白い葉裏をかえしてそよぎ立つ——
夏虫行燈 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、わたしは、どんなさむでも、あたたかに、かぜや、あめたたかうことができるのです。
煙突と柳 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それに、さむ北風きたかぜいて、かしのかってたたかいをいどんだからでありました。
大きなかしの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そうして、次第に彼らの叫喚が弱まると一緒に、その下の耶馬台の宮では、着々としてたたかいの準備がととのうていった。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
のみならずその音は次第に高くざわめき立って、とうとうたたかいでも起ったかと思う、烈しい喊声かんせいさえ伝わり出した。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
今朝も彼は朝飯のとき、奥での夫婦の争いを、蒲団ふとんのなかで聴いていながら、臆病な神経をわななかせていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
ひたわななきにわななく、猟夫の手に庖丁を渡して、「えい、それ。」媼が、女の両脚を餅のように下へ引くとな、腹が
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
吉里は今しも最後の返辞をして、わッと泣き出した。西宮はさぴたの煙管パイプを拭いながら、ふるえる吉里の島田髷を見つめて術なそうだ。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
彼は、見つかった! と頭の上で言われる時には、身がぶるぶるとふるえるように、ぞっとするのを覚えた。
過ぎた春の記憶 (新字新仮名) / 小川未明(著)
母は、果して一昨日の夜のことを、美奈子の前で話さうとしてゐるのかしら、さう思つただけで、美奈子の心はをのゝいた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
さう伯父が口を切るまでには、かなりの間があつた。そしてその声には、怒るよりもおびえたものの微かなをのゝきがあつた。
乳の匂ひ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
この知人は南山なんざんたたかひ鉄条網てつでうまうにかかつて戦死してしまつた。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
かのゲエテの希臘ギリシヤと雖も、トロイのたたかひの勇士の口には一抹いつまつミユンヘンの麦酒ビイルの泡のいまだ消えざるを如何いかにすべき。
つと乗出のりいだしてそのおもてひとみを据ゑられたる直行は、鬼気に襲はれてたちまち寒くをののけるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
されば「れぷろぼす」はいよいよ胆をいて、学匠もろとも中空を射る矢のやうにかけりながら、をののく声で尋ねたは、
きりしとほろ上人伝 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
いくさのすんだ今こそ昔通りの生活をあたりまへだと思つてゐるけど、戦争中はこんな昔の生活は全然私の頭に浮んでこなかつた。
続戦争と一人の女 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
「重くはないさ。」と、鬚があり口のかたちがある鉄の面の上で重い作り声がした。「だけど俺には之を着ては到底いくさは出来さうもない。」
籔のほとり (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
朝食あさめしの時、門野かどの今朝けさの新聞に出てゐたへびわしたゝかひの事をはなし掛けたが、代助は応じなかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
伏見鳥羽のたゝかひは、幕軍に対して、致命傷を与へたと同時に、新撰組に徹底的な打撃を与へた。
「わつ、」といて、雪枝ゆきえ横様よこざますがりついた、むね突伏つゝふせて、たゞおのゝく……
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
にぎつたこぶしをぶる/\ふるはす、くちびるしろおのゝく。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いまや三かくせんのまっ最中さいちゅうである人穴城ひとあなじょうの真上まで飛んできた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
平岡の言葉は言訳いひわけと云はんより寧ろ挑せんの調子を帯びてゐる様にこえた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
天若し晴れたらんには夜の二時といふに船を出さんとの約束なれば、夢も結ぶか結ばざるに寐醒めて静かに外のさまを考ふるに、雨の音は猶止まず、庭樹のそよぎに風さへ有りと知らる。
鼠頭魚釣り (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
においある涼しいそよぎをあたりにみなぎらせている。
正義と微笑 (新字新仮名) / 太宰治(著)
それとにはか心着こゝろづけば、天窓あたまより爪先まで氷を浴ぶる心地して、歯の根も合はずわなゝきつゝ、不気味にへぬ顔をげて
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
休む無しにわなゝくので。
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
……驚破すはや相噛あひかまば、たゝかはゞ、此波このなみき、此巌このいはくづれ、われ
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
代助は其昔し、麦酒ビールびんたがひあひだならべて、よく平岡とたゝかつた事を覚えてゐる。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
其の心のうちたゝかいは実に修羅道地獄の境界きょうがいで、三人で酒を飲んで居りましたが、松五郎は調子のい男で、
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
それはたゝかいの跡の景色か、花園の春の景色か。
刺青 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
人人のおそれおののく対象物の相違が、こんなに違ったまま世の中が廻っていて、——プロペラの廻転を停めるように、私は一度、ぴたりと停った世の中というものを見てみたい。
そのかげろうのおののきといっしょに光君の心もかるくうれしさにおののいて居る。
錦木 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
れは如何どうしても悪感情がなければならぬはず、衝突がなければならぬ筈、けれども私はその人と一寸ちょいともたたかったことがない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
爾うすると賊軍方の者が夜は其処そこいったたかって、昼はねむいからといって塾に来て寝て居た者があったが、ねっから構わない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
義竜は弘治こうじ二年の春、庶腹しょふくの兄弟喜平次きへいじ孫四郎まごしろうの二人を殺し、続いて父道三どうさん鷺山さぎやまたたこうて父をほろぼしてからは
赤い土の壺 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
父さんの如きもどうですか、薩長藩閥はんばつたゝかつて十四年に政府を退き、改進党の評議員となつて、自由民権を唱へなすつた名誉の歴史を、何と御覧なさるでせう、——其れがどうです、藩閥政府の未路の奴等に阿媚あびして
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
潜水夫もぐりが嫌になったとは、何ちゅう情ない奴ちゃ。鶴富組の御主人も言うたはったが、今に日本がアメリカやイギリスとってみイ。敵の沈没船を引揚げるのに、お前らのからだはなんぼあっても足らへんねやぞ。三十尋たらの海が怖うてどないする? ベンゲットでわいが毎日どんな危い目に会うてたか、いっぺんよう考えてみイ。
わが町 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
如何なる霊筆を持てるものも、誰かは彼の様なる自然の大威力に圧せられてはその腕をののかざるべき、と。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
新鮮ニ葦ハソヨゲリ。
(新字旧仮名) / 北原白秋(著)
郎女は刹那セツナ、思ひ出して帳台の中で、身を固くした。次にわぢ/″\とヲノノきが出て来た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)