“孫四郎”の読み方と例文
読み方割合
まごしろう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
義竜は弘治こうじ二年の春、庶腹しょふくの兄弟喜平次きへいじ孫四郎まごしろうの二人を殺し、続いて父道三どうさん鷺山さぎやまたたこうて父をほろぼしてからは、美濃みのの守護として得意の絶頂に立っていたが
赤い土の壺 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
孫四郎まごしろうは易者然たる鼈甲べっこう眼鏡めがねをかけて積んである絵本をまたぎ茶盆をまたぎして、先刻から机の上、床の間、押し入れの中としきりに引っくり返して何かさがしていたが
稲葉山いなばやま斎藤義龍さいとうよしたつ養父ちち道三山城守どうさんやましろのかみが、自分を廃嫡はいちゃくして、二男の孫四郎まごしろうか、三男の喜平次きへいじをもり立てようとしているのを察して、仮病けびょうを構えて、そのふたりを呼びよせ、これを殺してしまった。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)