錦木にしきぎ
京でなうても御はなは咲いた 恋の使の春の小雨が たよりもて来てそとさゝやけば 花は恥らふてポト笑んだ 京でなうても御はなはさいた。 にわかのあたたかさ、夢から現にかえったように、今更事々しく人の口葉にのぼる花見の宴をはる東の御館と云うのは、 …