“いくさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イクサ
語句割合
48.7%
35.0%
戦争7.0%
3.4%
2.6%
戦闘1.0%
戰爭0.5%
合戦0.2%
士卒0.2%
征戦0.2%
戦陣0.2%
戰鬪0.2%
0.2%
藺草0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それでも足りないで、半兵衛は京都の大徳寺へ度々参禅さんぜんした。——そして、いくさと聞くや、いつも早馬で帰って来て、合戦に加わった。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「……それから、お侍衆の噂では、いよいよ、公方討くぼううちのいくさおこって、長州様も、土州様も、薩州さっしゅう様も、また芸州様もこんどは……」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まだるつこい飯なぞ食つてゐては、とて戦争いくさは出来ないといふ事に誰よりも早く気がついたのは、幕末の江川太郎左衛門であつた。
もと南陽の一耕夫、身のほどを知らず、天渾てんこんの数をわきまえず、みだりにいくさいだして、わが平和の民を苦しむることの何ぞ屡〻しばしばなるや。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
酒造さけつくりのほかに何の物音もしなかつた沖ノ端の街は急に色めき渡つて再びいくさのやうな「古問屋ふつどひや師走業しはすご」がはじまる。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
戦争がうでも避ける事が出来ないものならそれもよからう。だが、そんな場合には戦争論を唱へた新聞記者だけには是非とも一隊を組ませ、どこの戦闘いくさにも前衛としてそれを
かがめたくなってきましたからねえ。昔の合戦いくさはあんなだったんでござんしょうなあ
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
かりに其の詞をれて、つらつら経久がなす所を見るに、九六万夫ばんぷゆう人にすぐれ、よく士卒いくさ習練たならすといへども、九七智を用ふるに狐疑こぎの心おほくして、九八腹心ふくしん爪牙さうがの家の子なし。
我はわが征戦いくさの諸日の間望みおりてわが変更かわりの来るを待たん、汝我を呼び給わんしかして我れ答えん、汝必ず汝の手のわざを顧み給わん、その時汝は我の歩みを数え給わん
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
「まだ、当分はむずかしかろうが、三木城でもちて、一と戦陣いくさ終ったら、また与次右衛門の家へも遊びに立ち寄ろう。……それまでには、そなたも飾磨へ帰っているだろうし……」
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
昔はつるぎをもて戰鬪いくさをする習ひなりしに、今はかの慈悲深き父が誰にもいなみ給はぬ麺麭パンをばこゝかしこより奪ひて戰ふ 一二七—一二九
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
書紀にも「いくさやしなひ衆をつどへて、つひともに謀を定めたまふ」と壬申の乱における内助の功をたたえ、また大海人皇子登位して天武天皇となられて後、崩御さるるまで
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
終夜しうやあめ湿うるほひし為め、水中をあゆむもべつに意となさず、二十七名の一隊粛々しゆく/\としてぬまわたり、蕭疎しようそたる藺草いくさの間をぎ、悠々いう/\たる鳧鴨ふわうの群をおどろかす
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
かつ里人のかたるを聞けば、九四東海東山の道はすべて新関をゑて人をとどむるよし。又きのふ京より九五節刀使せつとしもくだり給ひて、上杉にくみし、総州のいくさに向はせ給ふ。