“粛々”のいろいろな読み方と例文
旧字:肅々
読み方割合
しゅくしゅく90.2%
しずしず4.9%
しとしと2.4%
しゆく/\2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれど二階堂のやしきから貝の音にしたがって歩武堂々と町なかも意識して粛々しゅくしゅくとながれて来た。期待のとおり装いも見事であった。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
間もなく、数名の武士が、網をかけた駕籠を囲んで、粛々しずしずと平河口の方へ出て行った。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
降ったりんだりした雪は、やがてみぞれに変って来た。あの粛々しとしと降りそそぐ音を聞きながら、私達は飯山行の便船が出るのを待っていた。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
終夜しうやあめ湿うるほひし為め、水中をあゆむもべつに意となさず、二十七名の一隊粛々しゆく/\としてぬまわたり、蕭疎しようそたる藺草いくさの間をぎ、悠々いう/\たる鳧鴨ふわうの群をおどろかす
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)