“雨”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あめ78.7%
あま12.1%
さめ3.3%
2.2%
アマ1.1%
ふら0.7%
あべ0.4%
あめふ0.4%
あァめ0.4%
あアめ0.4%
0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まだ昨日きのうったあめみずが、ところどころのくぼみにたまっていました。そのみずおもてにも、ひかりうつくしくらしてかがやいていました。
幾年もたった後 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あまあがりの晩に車に乗つて、京都の町を通つたら、しばらくして車夫しやふが、どこへつけますとか、どこへつけやはりますとか、何とか云つた。
京都日記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
むらさめ吹通ふきとほしたかぜに、大火鉢おほひばち貝殼灰かひがらばひ——これは大降おほぶりのあとの昨夜さくやとまりに、なんとなくさみしかつた——それがざかりにもさむかつた。
十和田の夏霧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
まことこのみな聖人せいじんなるも、えきしてわたくのごとひくきことあたはず。すなは(一〇〇)能仕のうしづるところあらず。そう富人ふうじんあり、あめりてかきやぶる。
霖雨の候の謹身ツヽミであるから「ながめ忌み」とも「アマづゝみ」とも言うた。後には、いつでもふり続く雨天の籠居を言ふやうになつた。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
即日必ず除癒なおるを得んと誓い、この言虚しからずば諸天香華こうげふらさんと言うに、声に応じて曼陀羅花降り下り大地震動と来た、太子すなわち鹿皮衣を解きて頭目を纏い
あべが降ってるぜ。」とジョリーは言った。「僕は火の中にでも飛び込ぶとは誓ったが、水の中でぼとは言わなかった。風邪かぜを引いちゃ、つばらない。」
あめふるとか、蚊が多くて、始めて復た幮を設けたとかいふ短い言葉で、唯時の關係より外には全く聯絡のない事を書いてあるので、却つて躍然と旅中の趣が目前に彷彿たるに至ると同じく
海郷風物記 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
しかのみならず、五ふう、まま洪水でみずが襲って、せっかくこれまでにきた御経営も、一夜に泥の海とすごときおそれすら、なきにしもあらずです
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)