“大降”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおぶ33.3%
おほぶり33.3%
おおくだ11.1%
おおぶり11.1%
おほぶ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大降おおぶりだな、——慎太郎はそう思いながら、早速さっそく寝間着を着換えにかかった。すると帯を解いていたお絹が、やや皮肉に彼へ声をかけた。
お律と子等と (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
むらさめ吹通ふきとほしたかぜに、大火鉢おほひばち貝殼灰かひがらばひ——これは大降おほぶりのあとの昨夜さくやとまりに、なんとなくさみしかつた——それがざかりにもさむかつた。
十和田の夏霧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
道は白々と広く、夜目には、芝草のって居るのすら見える。当麻路たぎまじである。一降ひとくだりして又、大降おおくだりにかかろうとする処が、中だるみに、ややひらたくなっていた。梢のとがったかえの木の森。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
それから白山通はくさんどおりへ出まして、駕籠かごを雇い板橋いたばしへ一泊して、翌日出立しゅったつを致そうと思いますと、秋雨あきさめ大降おおぶりに降り出してまいって、出立をいたす事が出来ませんから
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
こいつは大降おほぶりにらなけりやいゝがツて、そらながら、おかはりをなすつたけ。ポツリ/\つたばかり。
夜釣 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)