“栢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
カヘ50.0%
かへ10.0%
かえ10.0%
かしは10.0%
すぎ10.0%
はく10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ほんの苗木ぢやつた栢(カヘ)が、此ほどの森になつたものな。畏(コハ)かつたぞよ。此墓のみ魂(タマ)が、河内安宿部(アスカベ)から石擔(モ)ちに來て居た男に、憑いた時はなう。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫、釈迢空(著)
道は白々と広く、夜目には、芝草の蔓(は)つて居るのすら見える。当麻路(たぎまぢ)である。一降りして又、大降(くだ)りにかゝらうとする所が、中だるみにやゝ坦(ひらた)くなつてゐた。稍繁つた栢(かへ)の木の森がある。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
道は白々と広く、夜目には、芝草の蔓(は)って居るのすら見える。当麻路(たぎまじ)である。一降(ひとくだ)りして又、大降(おおくだ)りにかかろうとする処が、中だるみに、やや坦(ひらた)くなっていた。梢の尖(とが)った栢(かえ)の木の森。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
ここに大楯の連が妻、その王の玉釧を、おのが手に纏(ま)きてまゐ赴(む)けり。ここに大后石(いは)の日賣の命、みづから大御酒の栢(かしは)を取一五らして、諸(もろもろ)氏氏の女どもに賜ひき。
栢(すぎ)の老木が疎(まば)らな林をなしているのが見えた。騒がしい鴉の声はその林から聞えていた。木の下なれば草の中に寝るよりはよっぽど好いと思った。大異は林の方へ往った。
太虚司法伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
然(しか)るに奸臣(かんしん)斉泰(せいたい)黄子澄(こうしちょう)、禍心を包蔵し、橚(しゅく)、榑(ふ)、栢(はく)、桂(けい)、楩(べん)の五弟、数年ならずして、並びに削奪(さくだつ)せられぬ、栢(はく)や尤(もっとも)憫(あわれ)むべし、闔室(こうしつ)みずから焚(や)く、聖仁上(かみ)に在り、胡(なん)ぞ寧(なん)ぞ此(これ)に忍ばん。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)