“はく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハク
語句割合
50.7%
15.5%
7.7%
6.3%
3.5%
2.8%
金箔2.8%
2.1%
嘔吐1.4%
1.4%
(他:8)5.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その癖、女はこの書物を、はく美しと見つけた時、今たずさえたる男の手からぎ取るようにして、読み始めたのである。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
堅き真鍮版しんちゅうばんに、どっかとクロースの目をつぶして、重たきはく楯形たてがたに置いたのがある。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
見渡すかぎりはく皚皚がいがい、まれに見る氷の裂け目か、氷丘の黒い影のほかには、一点のさえぎるものなき一大氷原である。
「あの金は、荐橋双茶坊こう秀王墻しゅうおうしょう対面に住んでおります、はくと云う女からもらいました」
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
彼美的百姓は曾て都の美しい娘達の学問する学校で、「女は土である」と演説して、娘達の大抗議的笑をはくした事がある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
浅田が大医たいいの名をはくしておおいに流行したるはこの評判ひょうばん高かりしがためなりという。
昭和十九年の暮に、岩波文庫の一冊として『島津斉彬言行録』が出版された。これには牧野伸顕まきのしんけんはくの序文がついている。
島津斉彬公 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
平象山へいしょうざんの詩は、勝はくの所蔵に拠り、東遊稿は、高原淳次郎君の所蔵に拠る。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
燈火よ、客のこんはくとなりしかならざるか、飛遊して室中にはとゞまらず、なんぢなんすれぞ守るべき客ありと想ふや。
松島に於て芭蕉翁を読む (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
この覇王樹さぼてんも時と場合によれば、余のはくを動かして、見るや否や山を追い下げたであろう。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
まもなくまた、はく中の大兵は、徐州じょしゅう沛県はいけん芒蕩山ぼうとうざんへ出撃して行った。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
長崎にはくして妓女ぎじょに親しみ、この事を小説につづりて文名を世界にせしめき。
矢立のちび筆 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
鱗革うろこがわ朱紅あけうるしやら金箔はくをかけたよろいを着、青錦せいきん戦襖じんばおりに黄色の深靴をはいていた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大きな講堂でもつぶしたのか恐ろしく広い道場であった。寺だけに、太い丸柱が奇異に見えるし、欄間彫らんまぼりの剥げた金箔はくだの胡粉ごふん絵具なども、他の道場には見られない。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
第十一子椿ちんを封じてしょく王とし、成都せいとき、第十二子はくしょう王とし、荊州府けいしゅうふに居き
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
湘王しょうおうはくいつわりてしょうを造り、及びほしいままに人を殺すを以て、ちょくくだして之を責め、兵をってとらえしむ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そうして若し、嘔吐はくか何かして目的を達しないでも、私自身がそれだけ呑んでおり、その時も呑んで見せるのですから、彼女に些かなりとも疑をおこされる憂はないわけです。
悪魔の弟子 (新字新仮名) / 浜尾四郎(著)
と苦しそうな呻吟の声は尚続いた、どうやら物でも嘔吐はくらしい。
紅白縮緬組 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「礼だ、礼だ、と大さわぎしているが、礼とはいったい儀式用のぎょくはくのことだろうか。がくだ、がくだ、と大さわぎしているが、楽とはいったい鐘や太鼓のことだろうか。」
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
このはくにこの花ぬひたらばと思はる。
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
明治九年に国学者阿波あわの人某が、福沢のあらわす所の『学問のすゝめ』をはくして、書中の「日本にっぽん蕞爾さいじたる小国である」の句を以て祖国をはずかしむるものとなすを見るに及んで、福沢に代って一文を草し、『民間雑誌』に投じた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
私はお許しを願っておきたい。私はただ今間違ったことをしたようです。あなたは私の家にきておられ、あなたは私の客人です。私はあなたに対して丁寧であらねばならないはずです。あなたは私の意見を論ぜらるる。で私はあなたの推論をはくするに止むるが至当です。あなたの財宝や享楽などは私があなたを説破するための利点です。
内地もまた自然と彼らが奸をはくし公平の交易に帰すべし。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
穴市あないち仕舞しまいはくやむめの花 路圭
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
しかるに奸臣かんしん斉泰せいたい黄子澄こうしちょう、禍心を包蔵し、しゅくはくけいべんの五弟、数年ならずして、並びに削奪さくだつせられぬ、はくもっともあわれむべし、闔室こうしつみずからく、聖仁かみに在り、なんなんこれに忍ばん。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
しかし『尹文子いんぶんし』に周人鼠のいまだせき(乾肉)とされないものをはくというとあるそうだから考えると、『徒然草』に名高い鰹同前、最初食用され、中頃排斥され、その後また食わるるに及んだものか。
そのわけは、火星の表面には、月世界とはちがって空気はあるけれどもその空気はたいへん、きはくであるから、人間はやはり酸素を自分で補給しないと息ぐるしくて平気ではいられないのであった。
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)
湿つた金薄はくを撒くやうに、
晶子詩篇全集拾遺 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)