“はく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハク
語句割合
49.7%
13.9%
8.1%
6.4%
2.9%
2.9%
金箔2.3%
1.7%
1.7%
1.7%
嘔吐1.2%
穿1.2%
1.2%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
金薄0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
各〻から渡せといっても、かえって小次郎の武技にはくを付けるようなもので、そういう勇者なればなおさら、渡せぬと出るに違いない。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
駅中に土神八幡の祠あり。これは昔年よりありしを慶長の乱に西軍これを焼けり。後元和中越前侯忠直たゞなほ(一はく)再脩せり。此所神祖御榻ぎよたふの迹なり。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
正行まさつら正時まさときの兄弟は、父の遺訓にもとづいて、前の年から四天王寺してんのうじ和泉いずみのさかいで大捷たいしょうはくし、転じて、八尾の城をほふり、誉田ほんだの森では
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
平象山へいしょうざんの詩は、勝はくの所蔵に拠り、東遊稿は、高原淳次郎君の所蔵に拠る。稿中吉田大次郎とあるは、松陰初めの名なり。後「寅次郎」と改む。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
戸倉とくらを出立して七里の山路やまじぎ、花咲峠はなさきとうげの険をえて川塲湯原村にきたはくす、此地に於て生死を共にし寝食しんしよくを同じくしたる人夫等十五名と相別あひわかるることとなり、衆皆其忠実ちうじつ冒険ぼうけん
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
燈火よ、客のこんはくとなりしかならざるか、飛遊して室中にはとゞまらず、なんぢなんすれぞ守るべき客ありと想ふや。
松島に於て芭蕉翁を読む (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
びし鍋銭なべせん……焼けし金箔はく……
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
藩に就くに及ばず、第十子たんを生れて二月にして王とし、十六歳にして藩に兗州府えんしゅうふに就かしめ、第十一子椿ちんを封じてしょく王とし、成都せいとき、第十二子はくしょう王とし、荊州府けいしゅうふに居き
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「礼だ、礼だ、と大さわぎしているが、礼とはいったい儀式用のぎょくはくのことだろうか。がくだ、がくだ、と大さわぎしているが、楽とはいったい鐘や太鼓のことだろうか。」
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
そのわけは、火星の表面には、月世界とはちがって空気はあるけれどもその空気はたいへん、きはくであるから、人間はやはり酸素を自分で補給しないと息ぐるしくて平気ではいられないのであった。
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)
と苦しそうな呻吟の声は尚続いた、どうやら物でも嘔吐はくらしい。
紅白縮緬組 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
○かくていそぐほどに雪吹ふゞきます/\甚しく、かじき穿はくゆゑみちおそく日もすでくれなんとす。此時にいたりて焼飯を売たる農夫のうふはらへりつかれ、商人は焼飯にはらみち足をすゝめてゆく
明治九年に国学者阿波あわの人某が、福沢のあらわす所の『学問のすゝめ』をはくして、書中の「日本にっぽん蕞爾さいじたる小国である」の句を以て祖国をはずかしむるものとなすを見るに及んで、福沢に代って一文を草し
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
きゝしばし思案して申ける樣和尚は何とおもはるゝや拙者せつしや大言たいげんはくに似たれども伊賀亮ほどの大才ある者久しく山中にかくれてある黄金こがね
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
一目見るより此奴こやつ容易よういならざる不敵の者なれば尋常じんじやう糺問たゞしにては事實じじつはくまじと思はれしによりかく氣長きながさとしながら糺問たゞされしなりしかりといへども長庵は何事も曾て存ぜずと而已のみ申立口を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かくのごとくなれば自然に商法に熟し、その利を得ること分明なり。内地もまた自然と彼らが奸をはくし公平の交易に帰すべし。これらもっとも大事件に関すればすみやかに議定あらんことを欲す。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
奥へはいった松子は、城兵のまもりをきびしく申し付け、自分もはく(はちまき)をつけ、著長きせながを着た。刑部にはすべてがなぞのようだった。
日本婦道記:忍緒 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
穴市あないち仕舞しまいはくやむめの花 路圭
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
『五雑俎』九に〈狡兎は鷹来りつに遇えばすなわち仰ぎ臥し足を以てその爪をはくしてこれを裂く、鷹すなわち死す云々、また鷹石に遇えばすなわち撲つあたわず
しかるに奸臣かんしん斉泰せいたい黄子澄こうしちょう、禍心を包蔵し、しゅくはくけいべんの五弟、数年ならずして、並びに削奪さくだつせられぬ、はくもっともあわれむべし、闔室こうしつみずからく、聖仁かみに在り、なんなんこれに忍ばん。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
しかし『尹文子いんぶんし』に周人鼠のいまだせき(乾肉)とされないものをはくというとあるそうだから考えると、『徒然草』に名高い鰹同前、最初食用され、中頃排斥され、その後また食わるるに及んだものか。
地平星 鉄はく 蔡福
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)