“きんぱく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:キンパク
語句割合
金箔75.4%
金帛10.1%
緊迫5.8%
窘迫4.3%
金薄2.9%
黄金箔1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今、その金箔きんぱくをほどこした円天井はかくも高くそばだっているが、やがて廃物になって足もとに横たわるときがかならず来るのだ。
難民の小倅こせがれどもがまだあきらめきれずに金帛きんぱくの類を求めてゐるのでございませう。……かうしてさしもの桃華文庫もあはれはかなく滅尽いたしたのでございます。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)
むしろ、時局が緊迫きんぱくすればするほど、それを正しく生かしてやるようにしなければならないと思っているんです。ほんとうの恋愛が抑圧されると、男女の関係は堕落だらくします。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
柔かき臥床ふしどは英雄の死せんことをねがふ場所に非ず。誹謗ひばう罵詈ばり、悪名、窘迫きんぱくたま/\以て吾人の徳を成すに足るのみ。見よ清教徒は失意の時に清くして、得意の時に濁れるに非ずや。
信仰個条なかるべからず (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
いはん金薄きんぱく半ば剥げたる大窓のけづらざる板もて圍まれたるありて、大廈の一部まことに朽敗きうはいになん/\としたるをや。既にして梵鐘ぼんしようは聲ををさめて、かぢの水を撃つ音より外、何の響をも聞かずなりぬ。
続き、上下うえしたにおよそ三四十枚、極彩色の絵看板、雲には銀砂子、ふすま黄金箔きんぱく、引手に朱のふさを提げるまで手をめた……芝居がかりの五十三次。
革鞄の怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)