“檝”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かぢ60.0%
かじ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
兵士いくさびとを隱し伏せ、鎧を衣の中にせて、河の邊に到りて、船に乘らむとする時に、その嚴飾かざれる處をみさけて、弟王その呉床あぐらにいますと思ほして、ふつにかぢを取りて船に立ちませることを知らず
いはん金薄きんぱく半ば剥げたる大窓のけづらざる板もて圍まれたるありて、大廈の一部まことに朽敗きうはいになん/\としたるをや。既にして梵鐘ぼんしようは聲ををさめて、かぢの水を撃つ音より外、何の響をも聞かずなりぬ。
小さい船の上に千手観音の像を造り立て手にかじを持たせ、祈請三年に及び北風を得て出発したとある。
本朝変態葬礼史 (新字新仮名) / 中山太郎(著)
かじの音ゆるく太しや行々子ぎょうぎょうし
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)