“希”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ねが55.9%
こいねが13.1%
まれ6.8%
こひねが3.6%
ねがわ3.6%
のぞ3.6%
ねがは3.2%
1.4%
こいねがわ1.4%
こひねがは1.4%
(他:14)6.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何か不遜ふそんの言い方をするようですまぬが、彼らぐらいの程度の仕事に止まってはならぬというのが、私の予々かねがねねがいなのである。
民芸四十年 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
それで永いあいだ、その遠野に行こう、……山で囲まれた町、雪の中の町を見に行こうとねがっていた、好奇心がすっかり消え去ってしまうようだった。
遠野へ (新字新仮名) / 水野葉舟(著)
何も廃刊させようと思って、あんな危い記事を書いたわけではないが、しかし、ひそかにお前の失脚をねがう気持がなかったとは、言えなかったからだ。
勧善懲悪 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
現界の富強をこいねがわず、神界の福楽を欣求ごんぐする鼻をたっとぶあつまりは、崇高幽玄、霊物を照破する鼻に帰依して財宝身命を捧げました。
鼻の表現 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
夫人は、むしろ初めから、このことを予期して居たのではあるまいか? そうして、なお、念のために超自然的なことを、こいねがったのではあるまいか?
印象 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
すると花嫁の随行者はその要償金ようしょうきん幾許いくばくを与えて、まず安全の通過をこいねがいここに始めて通過し得らるるのです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
山家やまがものには肖合にあはぬ、みやこにもまれ器量きりやうはいふにおよばぬが弱々よわ/\しさうな風采ふうぢや
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
酒は余り飲むな? はあ、今日のやうに酔うた事はまれです。かたじけない、折角の御忠告ぢやから今後はよろしい、気を着くるです。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
あはれ一度ひとたびはこの紳士と組みて、世にめでたき宝石に咫尺しせきするの栄を得ばや、と彼等の心々こころごころこひねがはざるはまれなりき。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
今かの娘の宮ならば如何いかならん、吾かの雅之ならば如何ならん。吾は今日こんにちの吾たるをえらきか、はたかの雅之たるをこひねがはんや。貫一はむなしうかく想へり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
〔譯〕賢者はぼつするにのぞみ、まさに然るべきを見て、以てぶんと爲し、死をおそるゝをぢて、死をやすんずるをこひねがふ、故に神氣しんきみだれず。
なかんづく、ちようの貫高をこひねがひ、の屈平を仰ぐ、諸知友の知るところなり。
留魂録 (新字旧仮名) / 吉田松陰(著)
ねがわくは将来右の『植物志』と同様、否な、それ以上の立派な仕事が出来る人が日本に生まれ出て、その誇りとする出来栄えを世界万国に示されん事を庶幾しょきする次第だ。
以上みなその真蹟しんせきを石印に写したるもの、ねがわくは髣髴ほうふつとして、その真を失わざらん。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
ねがわくば、竜涎りゅうぜん蘆薈ろかい留奇とめきの名香。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
『けれども、まだ三年しか経たないんですものね。』と、なにか大きな、彼女にはわからないけれども、なにか大きなのぞみを彼に話さなければならないやうに瞳を輝かした。
晩餐 (新字新仮名) / 素木しづ(著)
私の今のくるしみは、私ん自分にのぞんでゐる愛のりなさを、かなしむ心に外ならないのです。
冬を迎へようとして (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
よしや我彼が御手に殺さるるとも、我はなお、彼にのぞみをかけざるを得ざるなり。……
ねがはくは之が一片の報告書ではなくして、伝統を守護しその礎の上に立つて更に健実な創造へと進むこの上ない準備となることを望んで止まない。
和紙十年 (新字旧仮名) / 柳宗悦(著)
斯の如きは素願にあらず、ねがはくは名もなく誉もなき村人の中に交りて、わが「真村」をその幽囚より救はんか。
客居偶録 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
ねがはくは、雑誌「温泉」編集部諸大人、早々に円生君と私の対談会でも、どこかの温泉でおん催しあらんことを。
落語家温泉録 (新字旧仮名) / 正岡容(著)
高山の雪に火縄の火のなとをがひのるはかなつまばかり
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ひである——。
〔モダン紳士十誡〕 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
ただの友人より以上の者に私がなりたいとい願ったからとて、友人以下の者にしてしまいて、罰されぬようにと祈りております。もし現在以上に貴女が私に御許し下さることが出来ないとしても現在私に与えていて下さるだけは、せめてそのままにしておいて下さい。しかし私に御許し下さるよう願います。
こいねがわくは決して貴国臣民を罰することなくして私を相当の処分に付する手続きを尽すよう願いたい。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
羽織をさばいた胸さがりの角帯に結び添え、こいねがわくは道中師の、上は三尺ともいうべき処を、薄汚れた紺めりんすの風呂敷づつみを、それでもしかと結んだと見えて、手まさぐると……
待て、こいねがわくは兎でありたい。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
が、家内かない財布さいふじりにあたつてて、安直あんちよくたひがあれば、……魴鮄はうぼうでもいゝ、……こひねがはくは菽乳羮ちりにしたい。
湯どうふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こひねがはくば、満天下の妙齢女子、卿等けいら務めて美人たれ。
醜婦を呵す (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
こひねがはくは駕籠かご二挺にちやうならべて、かむろに掻餅かきもちかせながら、鈴鹿越すゞかごえをしたのであると、をさまりかへつたおらんだ西鶴さいかくむかうに𢌞まはして、京阪成金かみがたなりきん壓倒あつたふするにらうとおもふ。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
而してその他の人々に至つては徒らに『鉄鎖を求め埒内に止まらんこと』のみをねごふてゐる。
恋愛と道徳 (新字旧仮名) / エレン・ケイ(著)
「……いや、そうでしたか。ねごうてもない良縁ではありますが、玄徳も大丈夫を以て任じてはいるものの、年すでに五十、ご覧のごとく、鬢髪びんぱつにはやや白いものを呈しておる。聞説きくならく、呉侯のお妹は、なお妙齢佳春の人という。私とは余りにふさわしくない配偶ではありませんか」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
上に述べた通り、古エジプトや西アジアや古欧州の竜は、あるいは無足の大蛇、あるいは四足二翼のものだったが、中世より二足二翼のもの多く、またれに無足有角のものもある。
多分、物はれなるを以てとうとしとするからであろう、自分は、この仙台のまちにとって、最初の、またただ一人の清国留学生だというので、非常に珍重がられ、それこそあなたの言うように
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)
……ツイテハ、高家コウケ御秘蔵ノ宝刀ト、貴下ノ愛刀トヲ、一セキクラベ合ッテ鑑賞ヲ共ニシタシトノ高閣下ノ御希望デアル。依ッテ、明日改メテ迎エノ使者ヲ出ス故、御携来ゴケイライネガウ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ソレ臣ノネガウトコロ、唯誓ッテ反国ノ逆ヲチュウシ、以テ先帝ノ遺詔イシヨウニコタエ、世々ノ大道ヲ明ラカニセンノミ。カカルトキオモワザリキ、将星チントシテ、我今生コンジョウノ命スデニ終ラントスルヲ天ノ告ゲ給ウアラントハ。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おこうは手早く縫いものを片付けて、庄太郎が、炉の火に、焚木たきぎを加えているうちに、風といっしょに久住十郎がはいってきて、戸口で、惣平次と挨拶を済ますと、色の変った黒羽二重の裾を鳴らして六畳へ上って来ながら、
僧等は幾かさねの美しき衣を脱がせて、姫をひつぎの上に臥させまつり、下に白ききれを覆ひ、上に又髑髏どくろ文樣もんやうある黒き布を重ねたり。
つまり高い所からの啓示とか、許容とか、あるいは号令とかいうものをこいねがう、いじらしい心もちがあるにちがいない。
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)
今や東京市の風景全く破壊せられんとしつつあるの時、われらは世人のこの首都と富嶽との関係を軽視せざらん事をこいねごうてまない。
鼓瑟ことのてしばしとだえ鏗爾こうじとしてしつさしおきてち、対えて曰く、三子者さんししゃよきに異なり。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
彼等はどうかすると、はなぱりの強い女主人から頭ごなしに呶鳴どなりつけられて、ちりちりするような事があったが、思いがけない気前を見せられることも、めずらしくなかった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
それから、二三日経ってある朝、銭占屋は飯を食いかけた半ばにふと思いついたように、めずらしく朝酒を飲んで、二階へ帰るとまた布団を冠って寝てしまった。
世間師 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
私のようなことを言って救いを乞いに廻る者もめずらしくないところから、また例のぐらいで土地の者は対手あいてにしないのだ。
世間師 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
さばかり人にあやしまるれど、彼は今日のみこの町に姿をあらはしたるにあらず、折々散歩すらんやうに出来いでくることあれど、箇様かようの酔態を認むるは、兼て注目せる派出所の巡査もめづらしと思へるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)