“希知”の読み方と例文
読み方割合
けち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
出て見ろったって、燕尾服えんびふくも何も持って来やしないから駄目だめだよと断ると、是公が希知けちやつだなと云った。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
いつのにやら松がなくなったら、板橋街道のような希知けち宿しゅくの入口に出て来た。やッぱり板橋街道のように我多馬車がたばしゃが通る。一足先へ出た長蔵さんが、振り返って
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
かれくろよるなかるきながら、たゞうかしてこのこゝろからのがたいとおもつた。そのこゝろ如何いかにもよわくて落付おちつかなくつて、不安ふあん不定ふていで、度胸どきようがなさぎて希知けちえた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)