“希代”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きたい61.9%
きだい38.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこで手まえのあつかいますのは、近江おうみ琵琶湖びわこ竹生島ちくぶしまに、千年あまりつたわりました、希代きたいふしぎな火焔独楽かえんごま——はい、火焔独楽!
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
伊豆はそこまで云いかけると咄嗟に自分もじたばた格好をつくったが、希代きたいな興奮に堪え難くなってほとばしるように笑いだした。
小さな部屋 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
畸形児なんてものは、多くは白痴か低能児だが、あいつに限って、低能児どころか、実に恐しい智慧者ちえしゃなんだ。希代きだいの悪党なんだ。
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
まず、権律師禅栄ごんりつしぜんえいというのが、やはり当寺の僧徒で希代きだいの達人、これが宝蔵院のあとをつぎ申して、相変らず槍をやっておられたようにござる。