“希有”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けう81.4%
けぶ14.0%
めずら2.3%
ラアルテ2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「もし、あなた様、希有けうでござります。確かたった今、わたくしが、こちらへお客人をお取次申しましてござりましてござりまするな。」
伊勢之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
何をそわつくやら、尼も希有けぶなと思うとるうちに、おでん屋で聞いたそうな、一本松の方へ、この雨の降る中、うせたとな。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
垂れ下したる日蔽ひおおいは、これ究竟くっきょう隠所かくれどころと、泰助は雨戸とその幕の間に、いなずまのごとく身を隠しつ。と見れば正面の板床に、世に希有めずらしき人形あり。人形の前に坐りたる、十七八の美人ありけり。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
みんな十年許り前の獨逸行の飜刻物であるやうだつた。ああいふ繪はそれで澤山だのに、それでもなほ原物を求めたがるのは、希有ラアルテを崇ぶといふ外に何かわけの有る事だらう。
京阪聞見録 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)