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希有
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けぶ
ふりがな文庫
“
希有
(
けぶ
)” の例文
何をそわつくやら、尼も
希有
(
けぶ
)
なと思うとるうちに、おでん屋で聞いたそうな、一本松の方へ、この雨の降る中、うせたとな。
雪柳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一体、悪魔を払う趣意だと云うが、どうやら夜陰のこの
業体
(
ぎょうてい
)
は、
魑魅魍魎
(
ちみもうりょう
)
の類を、呼出し招き寄せるに
髣髴
(
ほうふつ
)
として、実は、
希有
(
けぶ
)
に、怪しく不気味なものである。
茸の舞姫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
また
希有
(
けぶ
)
なのは、このあたり(大笹)では、蛙が、女神にささげ物の、みの、
髢
(
かもじ
)
を授けると、小さな
河童
(
かっぱ
)
の形になる。しかしてあるものは
妖艶
(
ようえん
)
な少女に化ける。
河伯令嬢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
売手は
希有
(
けぶ
)
な顔をした。が、
言
(
ことば
)
戦い無用なりと
商売
(
あきない
)
に勉強で、すぐ古新聞に、ごとごとと包んで出した。……この中に、だらしのない別嬪が居るのだそうである。
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「おや、照子
様
(
さん
)
。飛んだ事ですねえ。」と
先
(
せん
)
を取られて
謂
(
い
)
いそそくれ、「え。」と照子は
希有
(
けぶ
)
な
顔色
(
かおつき
)
。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
と
一列
(
ひとなら
)
び、
筵
(
むしろ
)
の上を六尺ばかり、ぐるりと廻る。手足も小さく
仇
(
あど
)
ない顔して、目立った
仮髪
(
かつら
)
の
髷
(
まげ
)
ばかり。
麦藁細工
(
むぎわらざいく
)
が化けたようで、黄色の声で
長
(
ま
)
せた事、ものを云う笛を吹くか、と
希有
(
けぶ
)
に聞える。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“希有”の意味
《形容動詞・名詞》
希有(けう、「稀有」の「同音の漢字による書きかえ」)
滅多にないさま。まれであること。
(出典:Wiktionary)
希
常用漢字
小4
部首:⼱
7画
有
常用漢字
小3
部首:⽉
6画
“希有”で始まる語句
希有燃料