“妖艶”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ようえん86.0%
あでやか8.0%
うつくし2.0%
えうえん2.0%
なまめか2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
楽劇「サロメ」の「七つのヴェールの踊り」は有名な妖艶ようえんな場面で、レコードもたくさん入っているが、困ったことに皆新しくない。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
まことに彼はさも思へらんやうにいさみ、喜び、誇り、楽める色あり。彼のおもては為にふばかり無く輝ける程に、常にもして妖艶あでやかに見えぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
位牌堂いはいどうの暗い畳廊下から、一人水際立った妖艶うつくしいのが、突きはせず、手鞠を袖に抱いたまま、すらすらと出て、卵塔場を隔てた几帳窓きちょうまどの前を通る、と見ると
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
二十七八——どうかしたらもう少し若いでせうが、兎に角、素晴らしい肉體を持つた女で、その妖艶えうえんな美しさは興奮した後だけに、却つて眼の覺めるやうです。
人間の眼に触れてはならぬ妖艶なまめかしさの極み……そのものの姿であった。
復讐 (新字新仮名) / 夢野久作(著)