“妖婦”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ようふ72.2%
バンパイア5.6%
デイルネ5.6%
えうふ5.6%
バンプ5.6%
ヴァンプ5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どんな妖婦ようふでも、昔の毒婦伝に出て来るような恐ろしい女でも、自分を恨んで死んだ男の遺書かきおきを、こうまで冷酷に評し去る勇気はないだろう。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
それで、色がくっきりと白く、一妖婦バンパイア味がただよっていた。折梅おりうめの染小紋の着物を、すそを引いて着ていた。
第二の接吻 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
實業家と云ふもの、政治家(更に具體的に云へば大臣と代議士と)官吏富豪と云ふものによつて女にされた「紅裙」の中には恐らくはアンジエラのやうな意味の妖婦デイルネはゐまい。
三太郎の日記 第二 (旧字旧仮名) / 阿部次郎(著)
われく、明帝めいてい洛水らくすゐあそべることあり。なみあをくして白獺はくだつあり。妖婦えうふよくするがごとにしてあいし。ひといたるをるや、こゝろあるごとくしてたゞちにかくる。
聞きたるまゝ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
顔は妖婦! 妖婦バンプ型である。髪をグタグタに崩している。黒い焔を思わせる。その髪に包まれて顔がある。
怪しの館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
妖婦ヴァンプのように色っぽく、時には天真爛漫の子供のように無邪気な美和子を、美沢は持ち扱いながら、結局……妖婦ヴァンプらしいところには、眼をつむって、愛らしい少女らしいところだけを
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)