“めずら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
珍95.3%
稀3.1%
希0.8%
希有0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いったい吉野の山奥から熊野(くまの)へかけた地方には、交通の不便なために古い伝説や由緒(ゆいしょ)ある家筋の長く存続しているものが珍(めずら)しくない。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「いや、相分りました。その話はもう止しませう。時に先生、私にもお酒とかビールぐらゐは売つて下さいな。たまには世に稀(めずら)しい高価な酒も飲んでみてえな」
金銭無情 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
私のようなことを言って救いを乞いに廻る者も希(めずら)しくないところから、また例のぐらいで土地の者は対手(あいて)にしないのだ。
世間師 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
それから、二三日経ってある朝、銭占屋は飯を食いかけた半ばにふと思いついたように、希(めずら)しく朝酒を飲んで、二階へ帰るとまた布団を冠って寝てしまった。
世間師 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
垂れ下したる日蔽(ひおおい)は、これ究竟(くっきょう)の隠所(かくれどころ)と、泰助は雨戸とその幕の間に、電(いなずま)のごとく身を隠しつ。と見れば正面の板床に、世に希有(めずら)しき人形あり。人形の前に坐りたる、十七八の美人ありけり。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)