“めず”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
55.2%
24.1%
馬頭13.8%
3.4%
1.7%
1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こんどもいったときと同じように、ニールスはいくさきざきで、めずらしい伝説でんせつを聞いたり、美しい風景ふうけいをながめたりしていました。
加藤の家の老人としより夫婦の物堅い気楽そうな年越しの支度したくを見て、私は自分の心までがめずらしく正月らしい晴れやかな気持ちになった。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
死骸になっての、空蝉うつせみの藻脱けたはだは、人間の手を離れて牛頭ごず馬頭めずの腕に上下からつかまれる。や、そこを見せたい。その仮髪かつらぢゃ、お稲の髪には念を入れた。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そこには、彼女の夫八住衡吉が三人の盲人の間に打ち倒れていて、ほとばしり出る真紅の流れの糸を、縞鯛がものめずらしげに追うているではないか。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
彼等はどうかすると、はなぱりの強い女主人から頭ごなしに呶鳴どなりつけられて、ちりちりするような事があったが、思いがけない気前を見せられることも、めずらしくなかった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
やがて彼れ衣嚢かくしを探りいとふとやかなる嗅煙草かぎたばこの箱を取出とりいだし幾度か鼻に当て我を忘れて其香気をめずる如くに見せかくる、れど余はかねてより彼れに此癖あるを知れり
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)