“くし”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:クシ
語句割合
77.1%
12.9%
駆使2.8%
1.8%
狗子1.3%
0.8%
0.5%
矩之0.3%
休止0.3%
孔子0.3%
孔氏0.3%
差櫛0.3%
毛髪0.3%
0.3%
苦思0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
竹簾たけすだれ、竹皮細工、色染竹文庫、くしおうぎ団扇うちわ竹籠たけかごなどの数々。中でも簾は上等の品になると絹を見るようで、技は昔と変りがない。
全羅紀行 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
新宿までの電車賃をけんやくして、鳴子坂の三好野で焼団子を五くし買ってたべる。お茶は何度でもおかわりして、ああ一寸だけしあわせ。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
いわば陰性のいくさだ。華々しくない。勇ましくない。——それと甲賀侍や伊賀侍を部下として駆使くしするのは甚だつかいにくい。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
昨日きのふこそ誰乎彼たそがれ黯黮くらがりにて、分明さやか面貌かほかたちを弁ぜざりしが、今の一目は、みづからも奇なりと思ふばかりくしくも、彼の不用意のうちに速写機の如き力を以てして
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
 業風ごうふう過ぐるところ花空しく落ち 迷霧開く時銃忽ち鳴る 狗子くし何ぞかつて仏性無からん 看経かんきん声裡三生さんせいを証す
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
藤原秀郷、いつはりて門客に列すきのよしを称し、彼の陣に入るの処、将門喜悦の余り、くしけづるところの髪ををはらず、即ち烏帽子に引入れて之にえつす。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
「おくしはこの通りの型でよろしうございますか。」私が鏡の前の白いきれをかけた上等の椅子いすに座ったとき、一人のアーティストが私にたづねました。
毒蛾 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
棭斎の孫女まごむすめは後に蘭軒の子柏軒に嫁し、柏軒のむすめが又棭斎の養孫やうそん矩之くしに嫁して、伊沢狩谷の二氏は姻戚の関係を重ねた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
此年丙辰に狩谷氏では三平懐之ぺいくわいしが歿した。七月二十日に五十三歳で歿したのである。継嗣は三右衛門矩之くしである。矩之は本斎藤氏で、父を権右衛門と云つた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
(『無量寿経むりょうじゅきょう』に曰く、「生死しょうじの流転、休止くしあることなし」と。また曰く、「生死窮まりむことなし」と)
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
一一七孔子くしさへ倒るる恋の山には、孝をも身をも忘れてといへば、いとうれしき御心を聞きまゐらするうへは、貧しくとも時々をりをりここに一一八住ませ給へ。
通途つうづには孔子の門人の筆する所だとなつてゐる。此書の一本に「古文孝経孔氏伝」がある。孔氏くしとは孔安国くあんごくで、孔子十一世の孫である。此孔伝が果して孔安国の手に成つたか否かは、亦復またまた不詳である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
差櫛くし珊瑚珠たまのついた鼈甲べっこうの簪を懐紙につつんで帯の間へ大事そうにしまいこみ、つまさきを帯止めにはさんで、おしりをはしょった。
片時も心のたゆむ間とてなかったせいであろうか、その毛髪くしには一すじの霜もなかった。
日本名婦伝:大楠公夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
谷川氏の説ではミオツクシは水脈みおくしの義でツは助辞だとあるが信ずることができぬ。邑落ゆうらくの境にシメツクシ(注連標)またはツクシモリ(標森)の地名があるのは東北一般の風である。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
この宅助という監視のひもを、大阪の町で、迷子にしてしまわなければならないと苦思くししている。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
くしかみ 常世とこよにいます
驚けよ、この命、くしびに若し
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
驚けよ、この命、くしびに若し
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)