“椅子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いす98.3%
ベンチ0.7%
イス0.5%
こしかけ0.2%
パン0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
取り付きの角の室を硝子窓ガラスまどから覗くと、薄暗い中に卓子テーブルのまわりへ椅子いすが逆にして引掛けてあり、ちりもかなりたまっている様子である。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
この一個月ばかり千代子はなぜあんなに欝いでいるだろう、汽車を待つ間の椅子ベンチにも項垂うなだれて深き想いに沈んでいる。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
椅子イスのクッションから出た手紙によって北島春雄を疑えば疑い得る外には、ヘヤーピンにしろ、石膏像にしろ、ショールにしろ、手提にしろ、フェルト草履にしろ
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
が、彼の苛立いらだたしさは彼にエホバの「殿みやに入りてその中にをる売買うりかひする者を殿みやより逐出おひだし、兌銀者りやうがへするものだい鴿はと売者うるもの椅子こしかけ
西方の人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
川岸かし椅子パンに坐って、しばらくは言葉もなく差し控えていると、その前を、氷斧アックスをかかえた三人連れの登山者が、談笑しながら登山鉄道の乗り場の方へ歩いて行った。