“長椅子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ながいす55.9%
ソーファ10.3%
ソファ4.4%
デイヴァン4.4%
ベンチ4.4%
ソファー2.9%
ジュバン1.5%
ソオフア1.5%
ソオフワア1.5%
クッション1.5%
セトル1.5%
ソッファ1.5%
ソフハア1.5%
ソーフア1.5%
ディヴァン1.5%
デイヷン1.5%
デュワン1.5%
バンク1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
眞紅しんくへ、ほんのりとかすみをかけて、あたらしい𤏋ぱつうつる、棟瓦むねがはら夕舂日ゆふづくひんださまなる瓦斯暖爐がすだんろまへへ、長椅子ながいすなゝめに、トもすそゆか
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「おや、此所ここにいらっしゃるの」と云ったが、「一寸ちょいと其所そこいらにわたくしくしが落ちていなくって」と聞いた。櫛は長椅子ソーファの足の所にあった。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
客が好んで落ちつく長椅子ソファすみ——わなはそこだ。その席上を一つあけて隣の卓子テーブルへ彼女の一隊はすわった。
売春婦リゼット (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
絹張りの長椅子デイヴァンの上に、樹脂を塗つた長靴ばきで胡坐をかいて、俗にコレシュキといふ最も強烈な煙草をスパスパ喫つてゐるのが
こさえたばかしの白木の卓子テエブルと二、三脚の同じ白木の長椅子ベンチとがその蔭に出しっぱなしであった。卓子テエブル長椅子ベンチもじっくりと湿っていた。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
大月と司法主任は、東室の長椅子ソファーに腰掛けて、窓の方を向いてお茶を飲んでいた。
闖入者 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
宮子のマルセル式の頭髪が長椅子ジュバンの脊中を転々と転がった。宮子は胴に笑いを波立たせながら参木の顔を叩いていった。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
薄萌葱うすもえぎの窓掛を、くだん長椅子ソオフアと雨戸のあい引掛ひっかけて、幕が明いたように、絞ったすそなびいている。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
婦人は内に入れば、貫一も渋々いて入るに、長椅子ソオフワアかくれば、止む無くそのそばに座を占めたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
私は到頭、やっかいな老踊子を、静かに長椅子クッションの上に寝かしてやらなければならなかった。
(子供は長椅子セトルの上のメリイの側に跪き両腕を彼女にかける)
「ではと、信一を長椅子ソッファまで連れて行つて、少し横にならせて置いておれ。それから鶴子さん。済みませんけれど体温を計つてやつて頂戴な」
朧夜 (新字旧仮名) / 犬養健(著)
「月に吠える」には何の涙もなく哀傷もない。だが「青猫」を書いた著者は、始めから疲勞した長椅子ソフハアの上に、絶望的の悲しい身體からだを投げ出して居る。
定本青猫:01 定本青猫 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
「おや、此所こゝらつしやるの」と云つたが、「一寸ちよいと其所そこいらにわたくしくしが落ちてなくつて」と聞いた。くし長椅子ソーフアあしところにあつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
キャラコさんは、長椅子ディヴァンから身体を起こすと、足音を忍ばせながら、そっとレエヌさんの部屋をのぞきに行った。
キャラコさん:05 鴎 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
モリエエルは机上の稿本をつかんで足下あしもとなげう長大息ちやうたいそくして長椅子デイヷンに倒れる。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
帝政時代にはつねに宮廷に五万人分の大晩餐用食器が用意してあったそうで、だからこうして毎月曜日の夜、プラアガを開いても種がつきないわけだ。貴族の使った長椅子デュワンが十八留で落ちる。
踊る地平線:01 踊る地平線 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
又外出せずに居るキキイが中庭へりて来て、大きなアカシヤの木の蔭の青く塗つた長椅子バンクで新聞を読んだり小犬をあやしたりして居るのを見附けて質問する事もあつたが
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)