長椅子デイヴァン)” の例文
絹張りの長椅子デイヴァンの上に、樹脂を塗つた長靴ばきで胡坐をかいて、俗にコレシュキといふ最も強烈な煙草をスパスパ喫つてゐるのが
模造皮張りのトルコ式長椅子デイヴァンに、どっかり身を投げ出したとき、ラズーミヒンはふいと客が病気なのに気がついた。
後には美人ただ一人、絨氈と共色ともいろのふかふかとした長椅子デイヴァンの上に身を投げかけ、時計を眺めてはしきりに心を焦立たせるふうである。この時こうこうと鳴りだした除夜の鐘。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)