“大椅子”の読み方と例文
読み方割合
おおいす100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
余にしてもしマロック皮の大椅子おおいすよこたわりて図書室に食後の葉巻を吹かすの富を有せしめば、おのずからピアノと油絵と大理石の彫刻を欲すべし。
浮世絵の鑑賞 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
わたしのすぐそばに、戴冠式たいかんしき用の大椅子おおいすが据えてあったが、それは樫の木の荒削りで、遠い昔のゴシック時代のまだ洗練されてない趣味だった。
壁紙なり、調度なり、仲々調和がよく、主人の豊かな趣味を語っていた。柔かい大椅子おおいすに腰かけていると、諸戸は、酒に酔っているのか、上気した顔をして、勢いよく這入って来た。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)