“大切”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
だいじ60.4%
たいせつ23.9%
おおぎり6.1%
でえじ2.5%
おほぎり2.0%
おおぎ1.5%
だいぎり1.0%
でいじ1.0%
おおぎれ0.5%
おほぎれ0.5%
たいじ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二人のお父さんはこの国でたった一人の上手な鐘造りで、お母さんが亡くなったあと、二人の子供を大切だいじに大切に育てておりました。
ルルとミミ (新字新仮名) / 夢野久作とだけん(著)
こと大切たいせつ御病人ごびょうにんいのちたすけようとしておいでのとき、ほかの人間にんげんいのちるというのは、ほとけさまのおぼしめしにもかなわないでしょう。
葛の葉狐 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
要するにたれの恋でもこれが大切おおぎりだよ、女という動物は三月たつと十人が十人、きて了う、夫婦なら仕方がないから結合くっついている。
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
多「又かねえと母親おふくろに叱られますからめえりやすべえ、叔父さん、これから段々寒くなりやすから、身体を大切でえじにしておくんなんしよ」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
その遺子宗虎丸が親の敵を討つといふ筋。大切おほぎりは『花競はなくらべ才子さいし』五人男に三人多いのが、銘々めい/\自作のツラネで文学上の気焔をかうといふ趣向。
硯友社と文士劇 (新字旧仮名) / 江見水蔭(著)
大切おおぎりにナポレオンがその将士を招集して勲章を授ける式場の光景はさすがにレビューの名に恥じない美しいものであった。
雪凍りてかたきゆゑ雪を大鋸おほのこぎりにて(大鋸○里言に大切だいぎりといふ)ひきわりてすつる。
わりい跡はいだアから貴方あんたも気を落さずに身体を大切でいじにして下せえまし、何事も子供と年寄に免じて勘忍しておくんなさいよ
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
モー一つは支那風のシャウけいと申してももの肉を大切おおぎれのまま胡麻の油で炒ってそれへ酒と醤油を
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
いづれも二十代はたちだいことだから、どうふではらはくちくらぬ。もち大切おほぎれなだるま汁粉じるこ、それもいちぜん、おかはりなし。……しからざれば、かけ一杯いつぱいで、蕎麥湯そばゆをだぶ/\とおかはりをするのださうであつた。
湯どうふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「おやッ。野郎め、あんなに自慢していやがったのに、よっぽど慌てやがったとみえて、大切たいじな品を忘れて行きやがったね。古高様の中間の六松めが、さっき見せびらかしていた品でごぜえますよ」