“かみのけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
頭髪56.4%
髪毛37.3%
毛髪2.7%
頭髮1.8%
頭毛0.9%
0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見たという人の話によると、鳥の巣のような頭髪かみのけつかねて、顔色は青白くて血の気のない唇は、寒さのためにうす紫色をしていた。
凍える女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
髪毛かみのけの薄い小母さんの顔を見ていると、私はこのままこの家を出てしまいたい程くやしくなってくる。これが出掛けの戦争だ。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
「ああなるほど、毛髪かみのけと鍵の角度に水! これは、博学なる先生に御挨拶申し上げます。すこぶる汗をかかされたものですわい」
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
わしだんずることも出來でけうずれ、このやうに頭髮かみのけ掻毟かきむしって、ま此樣このやう地上ぢびたたふれて、まだらぬ墓穴はかあなしゃくることも出來でけうずれ!
拳固げんこで、前の円い頭をコツンとたたく真似して、宗吉を流眄ながしめで、ニヤリとして続いたのは、頭毛かみのけ真中まんなかに皿に似た禿はげのある、色の黒い、目のくぼんだ、口のおおきな男で、近頃まで政治家だったが
売色鴨南蛮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
じっると、水底みなそこに澄ました蛙は、黒いほどに、一束ねにしてかついでいます。処々に、まだこんなに、蝌蚪おたまじゃくしがと思うのは、みんな、ほぐれた女のかみのけで。……
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)