“頭髮”のいろいろな読み方と例文
新字:頭髪
読み方割合
かみ28.6%
あたま23.8%
かみのけ9.5%
かしら9.5%
つむり9.5%
とうはつ9.5%
4.8%
どぐうたうはつ4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
腰までしかない洗晒あらひざらしの筒袖つゝそで、同じ服裝なりの子供等と共に裸足はだしで歩く事は慣れたもので、頭髮かみの延びた時は父が手づからつて呉れるのであつた。
二筋の血 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
千代松といふ人は頭髮あたま丁髷ちよんまげつてゐた。幾ら其の頃でも、村中で丁髷はただこの千代松の頭の上に見らるゝだけであつた。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
言葉ことばやさしく愛兒あいじ房々ふさ/″\せる頭髮かみのけたまのやうなるほゝをすりせて、餘念よねんもなく物語ものがたる、これが夫人ふじんめには、唯一ゆいいつなぐさみであらう。
ひながらいましもなつかしき母君はゝぎみうわさでたるに、にしことどもおもおこして、愁然しゆうぜんたる日出雄少年ひでをせうねん頭髮かしらでつゝ
並背なみぜいにていが栗の頭髮つむりも思ひなしか俗とは變りて、藤本信如ふぢもとのぶゆきよみにてすませど、何處やらしやくといひたげの素振なり。
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
おう」は普通ふつう乞食こつじきひとしく、かげもなき貧民ひんみんなり。頭髮とうはつ婦人をんなのごとくながびたるをむすばず、かたよりれてかゝといたる。跣足せんそくにて行歩かうほはなはけんなり。容顏ようがん隱險いんけんび、みゝさとく、するどし。
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
丁度凸凹でこぼこなりの姿見の前で、職工風の一人の男の頭にバリカンをかけてゐる、頭髮のモヂヤ/\した貧相なこゝの親方に、『今日こんちは。』と挨拶する。
絶望 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
土偶 頭髮どぐうたうはつの形状より考ふれば是等の覆面は女子ぢよしの用ゐたる物と思はるるなり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)