“け”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:
語句割合
23.7%
19.1%
17.4%
9.5%
8.7%
2.8%
2.7%
2.0%
1.7%
1.1%
1.1%
1.1%
1.0%
0.9%
0.6%
0.6%
0.5%
0.4%
0.4%
0.3%
0.3%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
八卦0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
頭髮0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と言うお雪ちゃんの言葉は、今晩に限って、たしかにものにとりつかれているに相違ないほど、たかぶったかんの物言いぶりです。
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
もとは健ちゃんも知ってる通りの始末で、随分はげしかったもんだがね。ったり、たたいたり、髪の毛を持って座敷中引摺ひっずり廻したり……
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
坊門ノ宰相清忠は、そうそう下山して行ったが、途中の輿こしのうちでも、瘧病おこりかかったようなだるい熱ッぽさを持ちつづけて帰った。
「ばか、てんは、一も、二も、十も、百も、もっと、もっとたかいのだよ。」と反対はんたいした子供こどもは、それをしてさけびました。
木に上った子供 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「ほんとうにかみながくおなりだこと。せめてもう二、三ねん長生ながいきをして、あなたのすっかり大人おとなになったところをたかった。」
鉢かつぎ (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
ナマヌル魂の木村父子はりょの文に所謂いわゆる鳥其巣をかれた旅烏、バカアバカアと自ら鳴くよりほか無くて、何共なんともせん方ないから
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
あなたがお家にゐらつしやればいゝと思ひました。この部屋に這入つて來ると、空虚うつろの椅子や火のの無い爐が私に身顫ひさせました。
おほよそ女といふ女のおん身の言に從はぬはあらざるべければ、しやうのものなりとも、其數には洩れぬなるべし。ジエンナロ。
僕はもちろん辟易へきえきしました。いや、そればかりではありません。ペップやチャックの笑い声を後ろにゲエルの客間を飛び出しました。
河童 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
こっちのあまはどうするって?……はっはっ。いやに気にするじゃねえか。今日はここいらで見切を付けてえるんだ。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
その男は、盲縞めくらじまのつかれたあわせに、無造作に帯を巻きつけ、よもぎのような頭の海風かいふうに逆立たせて、そのせいか、際立って頬骨ほほぼねの目立つ顔を持った痩身そうしんの男であった。
腐った蜉蝣 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
ああ、早く鎖を解いて、このやつらにしかけて噛み散らかさしてやりたい、誰かムクの鎖を解いてやるものはないか
「松! 水一杯呑ませでろちゃ。」と、お婆さんは続けた。そして咽喉をごくりと言わせた。
蜜柑 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
「あれサ、あたしゃ御新さんをしかけていたんだよ。ねえ御新さん、久しぶりですもの。しっかり可愛がっておもらいなさいよ」
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
煖炉だんろ棚の上に載っている、妙子の作った仏蘭西人形を気にしたので、大丈夫でっしゃろ、まさかそんなにえしませんやろ、などと云っていたが
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
何だか頭が妙になって、そのまま眼をふさぐと、室の中の騒ぎが急にはげしく湧き上って、床をる音や、杖を突くひびきが、ぐわんと後脳に沁みたと思った。
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)
して厭だとは言いません。厭だとは言いやしない。これからでも飛んで行って、先生に話をして結納を持って帰りましょう。」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
親父も、手前てめえは始めてくのだから、これを持ってくがいゝというので、受取証文を親父が寝床でいて、手紙と此の八十両の受取証文を
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
我が持てる燭も、人に觸れさせじとする骨折は其甲斐なくて、打ちさるゝことしきりなりければ、われ餘りのもどかしさに、智慧ある人は我にならへよと叫びつゝ、柄ながらに投げ棄てつ。
その他厨子ずし、箱、などにもしばしば見事なものを見ます。いずれもすたれかかっていますが、何故土地の人々はこういう品をもっと自慢しないのでしょうか。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
「そうだっけな、李白の詩に、酒を飲んでうれいさんとすれば愁更に愁う、というのがあったっけ、あれなんだな」
大菩薩峠:36 新月の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
相見ずて長くなりぬこの頃は如何いか好去さきくやいぶかし吾妹わぎも
パンドラの匣 (新字新仮名) / 太宰治(著)
新衣も新衣として其の功を爲し、他人に對しても清潔謹嚴にして敬意を失はず、自己も諺に所謂『にも晴にも』たゞ一衣なる寒酸の態を免るゝを得るのである。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
婆アさまは何処どこまで烟草をえに往ったんだろう尤もらないのだ、人払ひとばれえの為に買えに遣ったんだがあんまなげえなア
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
清「旦那静かになせえ証拠のないものは取りに来ません、三千円確かに預かった、入用にゅうようの時は何時なんどきでもえそうという証書があります」
「女の頬にこの呪文——お、そりゃあそうと、あの高札のこったがの、あんなべら棒な物を立てやがった張本人はいったいどこのどなた様だか、彦、御苦労だがお前ちょっといで来てくんろ。」
いくら運動と名がついても、主人の時々実行するような、読んで字のごとき運動はどうも運動の神聖をがす者だろうと思う。勿論もちろんただの運動でもある刺激のもとにはやらんとは限らん。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しきいめを見つ。沙本さほかたより、暴雨はやさめり來て、にはかに吾が面をぬらしつ。また錦色の小蛇へみ、我が頸にまつはりつ。
かなしけく親と子とゐて執る箸の朝のにすら笑ふすべなし (拾遺)
文庫版『雀の卵』覚書 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
その声とともに貫一はあしを挙げて宮の弱腰をはたとたり。地響して横様よこさままろびしが、なかなか声をも立てず苦痛を忍びて、彼はそのまま砂の上に泣伏したり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「こいづば鹿しかでやべか。それ、鹿、来て
鹿踊りのはじまり (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
長「預けたんじゃアねえよ、遣っちまったんだてえに、解らねえ、昨夜ゆうべから終夜よっぴて責めてやアがってちっとも寝られやアしねえ、己だって遣りたくはねえが、人が死ぬってえんだ、人の命にえられるけえ」
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
それは盛装したあによめのお高が血ののない顔をして、一人のじょちゅうに送られて出て来たところであった。
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
そして、なされていたのであります。
ぼくのよだつをかんじた。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
かれ大毘古おほびこの命、高志こしの國に罷りでます時に、腰裳こしもせる少女をとめ、山代の幣羅坂へらさかに立ちて、歌よみして曰ひしく
ここに赤猪子が泣く涙、そのせる丹摺にすりの袖一〇ことごとに濕らしつ。その大御歌に答へて曰ひしく
海苔粗朶のりそだに汐の立ちて寒き夜は地酒もがもと父のらすに
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
霜の未明まだきはこもる渡し場に子と出て見居り汐の満つるを
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
しかおれ有害いうがいことつとめてるとふものだ、自分じぶんあざむいてゐる人間にんげんから給料きふれうむさぼつてゐる、不正直ふしやうぢきだ、れどもおれ其者そのものいたつて微々びゞたるもので、社會しやくわい必然ひつぜんあくの一分子ぶんしぎぬ、すべまち
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
さうして貴方あなた縱令たとひぢゆう鐵格子てつがうしうちんでゐやうが、幸福かうふくつてゐるのでありますから。ヂオゲンを御覽ごらんなさい、かれたるなかんでゐました、れども地上ちじやう諸王しよわうより幸福かうふくつたのです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
せる おすひすそ
せる おすひすそ
「その五人の様子を、くわしく話して見るが宜い。神田で八卦を置いて、高輪の犯人ほしを言い当てるのも、洒落しゃれているだろう」
そんなものらないと私たちは思いましたが役人がまたまじめになってこわくなりましたからだまってりました。そして林を出ました。
二人の役人 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
その時、縁側から、平馬の、狂犬をしかけるような声——
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
在英中土宜法竜僧正から『曼荼羅私鈔』を受け読みかじると、塔中たっちゅう三十七尊を記せる内、阿閦あしゅく、宝生、無量寿、不空成就ふくうじょうじゅの四仏がまんの四菩薩を流出して大日如来を供養し(内四供養うちのしくよう
「よく知っていますし、それはもうりがついたんです」
竹柏記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「しかせずば願わくは汝の書きしるし給えるふみの中より、わが名をし去り給え」とまで祈ったのです(民数紀略一二の三、出エジプト記三二の三二)
「明日は大雪になるらしいが、自動車がうまく通るかどうだかね。夜つぴて積つたとなると、ちよつくら、へえ、人夫の二人や三人でえたぐれえぢや追つつくめえ」
(新字旧仮名) / 岸田国士(著)
なかなかうまくえてありますねえ。だれが描えたんですかなあ? 海賊なんて奴あとても物識らずで描けめえとあっしは思いますがな。
流石さすが名奉行様だから、永禪和尚が藤屋の女房じゃアまアお梅を連れてげる時のことを知ってるから、これをかして置いては露顕するもとというて、ってげたに違いないと云うので
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
見ると、死んでしもうたかと思いやす、ぜつにはやから落ちた何とか同様で、心細い身の上でがす
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
云う事うにもことうえて、まあんたらことうくだ!
禰宜様宮田 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
「よきかねえでえれ」勘次かんじ與吉よきちつた。三にんだまつてあるいた。傭人等やとひにんらわらつて勘次かんじ容子ようすた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
王充おうじゅうの『論衡ろんこう』に兎の雌は雄のめて孕むとある、『楚辞』に顧兎とあるは注に顧兎月の腹にあるを天下の兎が望み見て気を感じて孕むと見ゆ
筆の穂を墨つぼにたっぷりひたして、幾らかばだった標木の前に突き膝をした。淋漓りんりたる思いをこめて彼は書いたのだ。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
処女の神聖をがさん為めに準備せられた此の建物が、野獣の汚血をけつまみれたのは、定めて浅念なことでせう——きずつけるものの為めには医師を
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
然うなると周三はさすがにうちかへりみて心にづる、何だか藝術の神聖をがすやうにも思はれ、またお房に藝術的良心りやうしん腐蝕ふしよくさせられるやうにも感ずる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
ねえかくおつえちやだぞう」與吉よきち懸念けねんしていふと
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
林「エヽイ、くもかねえもらねえ、放さねえかよ、これ放さねえかてえにあれ着物けものが裂けてしまうじゃアねえか、裂けるよ、放さねえか、放しやがれ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
其れ造塔ざうたふの寺は兼ねて国のり、必ず好処かうそえらびてまことに長久すべし。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
たとひ今後志村君がの殼のやうになつて生きて行くとしても、それはそれとして默つて見送らねばならぬとする氣持も、僕にはあるのです。
生活の探求 (旧字旧仮名) / 島木健作(著)
「なにか、毒をす薬はないか」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
積悪の応報覿面てきめんの末をうれひてかざる直道が心のまなこは、無残にもうらみやいばつんざかれて、路上に横死おうしの恥をさらせる父が死顔の、犬にられ、泥にまみれて、古蓆ふるむしろの陰にまくらせるを、怪くも歴々まざまざと見て
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
丁度凸凹でこぼこなりの姿見の前で、職工風の一人の男の頭にバリカンをかけてゐる、頭髮のモヂヤ/\した貧相なこゝの親方に、『今日こんちは。』と挨拶する。
絶望 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
神農像にささぐと、 学士はつみぬ蕗の薹。
文語詩稿 一百篇 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)