“け”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:
語句割合
25.5%
18.4%
18.1%
8.7%
7.6%
3.2%
3.0%
2.2%
1.5%
1.2%
(他:146)10.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しからんな。名の為にじつを顧みないに至つては閥族ばつぞくの横暴もきはまれりだ。」と憤慨ふんがいした。
饒舌 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「それはどうもしからん。国へ帰って来てから復た関係をつけるなんて、実に言語道断だ。貴様も意志の弱い男じゃないか」
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ねえや、こえ、こえ。)といいながらだるそうに手を持上げてその蓬々ぼうぼうと生えた天窓あたまでた。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
此だけの語が言いよどみ、淀みして言われている間に、姥は、郎女の内に動く心もちの、およそは、どったであろう。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
「走れ。羅生門らしょうもんは遠くはない。」太郎は、片目に熱を病んだような光を帯びて、半ば無意識に、馬の腹をった。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
やがて背戸と思う処で左に馬小屋を見た、ことことという音は羽目はめるのであろう、もうその辺から薄暗くなって来る。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
なにせよせよの言附いひつけされて、おもひこゝにゆればうらみをあたりにせもやしたる
軒もる月 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
はだへきぬすばかり、浴衣ゆかたあをいのにも、胸襟むねえりのほのめくいろはうつろはぬ
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
二人ふたりのうちのとしとったほうが、くろえた、つめのびたくろでふいに
幸福に暮らした二人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それでいまだにおさるのおしりにはがなくなって、かに手足てあしにはえているのだそうです。
物のいわれ (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
「なに、ほんの素人しろうと見たいな心當りで。でもお糸さんとやらに逢つて、一應訊いた上で、乘出すことにしませう」
「分らないでどうするものか。わしも梅花堂流の易者だよ、それくらいなことは、とうに心のうちでを立てて観抜いている」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
砂糖氣さたうけもしめり鹽氣しほけもない、からりとして、たゞ箱道具はこだうぐみだれた天井てんじやう
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
と、けむりとで、お清書せいしよたかくあがれば、それをいたもののがあがるとひました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
と、巨人は其て居る金色の雲をちぎり斷つて、昔ツオイスの神が身をした樣な、黄金の雨を二人の上に降らせ始めた。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
と、巨人は其て居る金色の雲をちぎり断つて、昔ツオイスの神が身をした様な、黄金の雨を二人の上に降らせ始めた。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
これからも一生、野中だ、山本家だ、と互いに意地を張りとおして、そうして、どういう事になるのかな? 僕には、わからん。
春の枯葉 (新字新仮名) / 太宰治(著)
貴下こなたがモンタギューかたでござらっしゃらぬならば、せて酒杯さかづきらッしゃりませ。
『嘘でねえでヤ。俺ア眞實ほんとに、うなアせえ承知してえれば、夫婦いつしよになりてえど思つてるのに。』
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
『嘘でねえでヤ。俺ア真実ほんとに、うなアせえ承知してえれば、夫婦いつしよになりてえど思つてるのに。』
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
こんな事を言つて、後頭うしろにだけ少しの残つてゐる滑かな頭をつるりと撫でて見せた。
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
わたしは、ぼうやのおかあさんじゃありません。その証拠しょうこに、わたしあたまは、こんなに灰色はいいろがかっています。
幸福のはさみ (新字新仮名) / 小川未明(著)
「そこの野婦之池を渡って、池尻へ出ると、半分道でえれる。今、断っておいたから、舟を借りてゆくとしよう」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「うんにゃ、上がるめえ、迎えに来たのじゃ。延徳沖の酒屋の息子な、要助どんじゃ。七年ぶりで、故郷へえったで、一目会いたいといわっしゃる。来られるかの」
(新字新仮名) / 吉川英治(著)
蛇はまずその米を喰いはじめたのを見すまして、寄はかの犬をしかけると、犬はまっさきに飛びかかって蛇を噛んだ。
「お父さんは、お前たちのことをモルモットだって云ってなさるよ。よくお前は六匹も生んだねえ、なんて」お妻はおどけてしかけるように云った。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「飛んだ事を! 夫人おくさん、廉平がここにるです。して、して、そんな間違まちがいはさせんですよ。」
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
して厭だとは言いません。厭だとは言いやしない。これからでも飛んで行って、先生に話をして結納を持って帰りましょう。」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
人を入て別話わかればなしを持出したから、あたしゃもう踏んだりたりの目に逢わされて、口惜くやしくッて口惜しくッて、何だかもうカッと逆上のぼせッちまって
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「なるほどこれはお安価やすくないぞ」と綿貫が床をって言った。
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
武にそうえてやったもんな、おっかさんがおるで心配しなはんな、ての、ははははは
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
早「あんたの袂のなけえたものをわしほうり込んだ事があるだ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
十字路で約束通り相良十吉を拾い上げるようにして車内へ入れると、運転手に命じて灯火あかりさせ急速力を出させた。
空中墳墓 (新字新仮名) / 海野十三(著)
杉なる火の車は影をした。寂寞せきばくとして一層ものすごい。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
よね (とみに)そんなら、早うたツ……。(やすに)ケエで二時間も立たされつ、そん上、こんだあ、税関がせからしうしね。(うるさくつてね)
牛山ホテル(五場) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
「何でちょっとも手紙えへんのんか思うてたら、えらいことになってるねんわ」
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
いへにあればにもるいひを草まくら旅にしあれば椎の葉にもる」とは行旅の情をうたったばかりではない。
侏儒の言葉 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
いへにあればいひ草枕くさまくらたびにしあればしひる 〔巻二・一四二〕 有間皇子
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「そうだっけな、李白の詩に、酒を飲んでうれいさんとすれば愁更に愁う、というのがあったっけ、あれなんだな」
大菩薩峠:36 新月の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
富之助は其間に漁夫町に出たが、他に時をす處がないから、釣道具を賣る店に寄つた。
少年の死 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
この置場の入口を少しえで見て、その足でおたなの奉公人たちを一人残らず洗って来い。
「御同役、まあ、ちょっくらこけえらをえでみるとしょうか。」
釘抜藤吉捕物覚書:11 影人形 (新字新仮名) / 林不忘(著)
相見ずて長くなりぬこの頃は如何いか好去さきくやいぶかし吾妹わぎも
パンドラの匣 (新字新仮名) / 太宰治(著)
この歌の、「朝に」は時間をあらわすので、「あさに出で見る毎に」(巻八・一五〇七)、「朝な夕なにかづくちふ」(巻十一・二七九八)等の「に」と同じい。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
いくら運動と名がついても、主人の時々実行するような、読んで字のごとき運動はどうも運動の神聖をがす者だろうと思う。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
泥鉢どろばちのあつかひにがすことひとらねど、らちもなく万年青おもとあらひ
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
あからひくはだれずてたれどもこころしくはなくに 〔巻十一・二三九九〕 柿本人麿歌集
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
かれこの大刀を取らして、しき物ぞと思ほして、天照らす大御神に白し上げたまひき。
それが家々の補食の一種となり、また飲食店の商品ともなったのは、器械の進歩であると同時に、はれの食事の混乱でもあったのである。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
食物の変遷、我々日本人の食事が前代と比べて見て、いかに改まっているかを知るには、最初にまずはれとの差別を明らかにしてかかる必要がある。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「合点承知之助――だが、親分、野郎にゃ小指れこがついてたってえじゃごせんか。してみりゃあ何もお女郎えでもありますめえぜ。」
今己がに五両呉れたは宜いが、是を取って見れば同類に落すといったが、困ったな、あゝもう往ってしまったか、立派な男だ、婆アさまは何処どこまで烟草をえに往ったんだろう尤もらないのだ
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「なアに、こんなもの。――おっかあ心配しんぺえしねえでもいい。あんまり近寄ってくれんな。今、刎ねえしてみせる」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「行って見て来いよ。小僧。引っくりえってたらモウ一度バッグを開けてやれよ。中味をフンくって来るんだ。ナア小僧……」
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
かなしけく親と子とゐて執る箸の朝のにすら笑ふすべなし (拾遺)
文庫版『雀の卵』覚書 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
磯に干す鰯子のかがやき目馴れねばうら寂しかり朝のはまだ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「あれサ、あたしゃ御新さんをしかけていたんだよ。ねえ御新さん、久しぶりですもの。しっかり可愛がっておもらいなさいよ」
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「そうじゃ。そうじゃ」日向一学が、止せばいいのに背後のほうからしかけて、「まげを掴んで引き起すのじゃ」
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「こいづば鹿しかでやべか。それ、鹿しか」と嘉十かじふはひとりごとのやうにつて、それをうめばちさうのしろはなしたきました。
鹿踊りのはじまり (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
「こいづば鹿しかでやべか。それ、鹿、来て」と嘉十はひとりごとのように言って、それをうめばちそうの白い花の下に置きました。それから荷物をまたしょって、ゆっくりゆっくり歩きだしました。
鹿踊りのはじまり (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
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