“鹿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しか46.2%
40.5%
しし7.7%
1.0%
しゝ1.0%
じか1.0%
かこ0.5%
しヽ0.5%
0.5%
シヽ0.5%
ロク0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
部屋の一端には巨大な一対の鹿しかの角が壁にはめこんであり、その枝は懸釘かけくぎの役をして、帽子や、鞭や、拍車をつるすようになっていた。
葉は厚く光っており、夏の末に咲く花は五味子ごみしのようで、熟した実は赤黒くて、形は蒸菓子むしがし鹿そっくりです。飯事ままごとに遣います。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
「俊寛法師の鹿ししたに山荘にも、ひそかに、行幸みゆきましまして、このたびの盟約には、ひとしお、お力を入れているようにうけたまわりまする」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
でも、お師匠しょさん、すこし根下りの大丸髷おおまるまげに、水色鹿の手柄で、鼈甲べっこうくしが眼に残っていますって——黒っぽい透綾すきやの着物に、腹合せの帯、襟裏えりうら水浅黄みずあさぎでしたってね。
市川九女八 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
其れは隣村となりむら鹿しゝたに盲唖院まうあゐんと云ふものを建てる趣意書を配つて応分の寄附金を勧誘くわんいうするためであつた。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
鹿じかなく山里やまざとえいじけむ嵯峨さがのあたりのあきころ——みねあらし松風まつかぜか、たづぬるひとことか、覺束おぼつかなくおもひ、こまはやめてくほどに——
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
獵矢さつや手挾み鹿かこ追ふと
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
と、五六けん手前てまへからしかり付けた。唖者をし子等こらは人の気勢けはひおどろいて、手に手にあか死人花しびとばなを持つたまヽはたけ横切よこぎつて、半町も無い鹿しヽたにの盲唖院へ駆けて帰つた
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
リョウノ太キ格子コウシヘダテテ訪ネ来ル手ハ、黄八丈キハチジョウノ着物ニ鹿シボリノ広帯ヲ締メ、オ河童カッパニ三ツノアカキ『リボン』ヲ附ク、今ヨリ約十八年ノ昔ナリ。名乗リ出デヨ吾ガ双生児ノ同胞ハラカラ
三人の双生児 (新字新仮名) / 海野十三(著)
イソ上布留カミフルの命は、嫋女タワヤメマドひによりて、馬じもの縄とりつけ、鹿シヽじもの弓矢カクみて、大君の命畏み、天サカ鄙辺ヒナベ退マカる。ふるごろも真土マツチの山ゆ帰り来ぬかも(万葉集巻六)
相聞の発達 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
鹿ロクハ走ッテ長安ニ入ル
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)