“鹿”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
しか44.6%
42.4%
しし7.1%
1.1%
しゝ1.1%
じか1.1%
かこ0.5%
しヽ0.5%
0.5%
シヽ0.5%
(他:1)0.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昔は鹿しかさるがずいぶん多くて狩猟の獲物を豊富に供給したらしいことは、たとえば古事記の雄略ゆうりゃく天皇のみ代からも伝わっている。
日本人の自然観 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
鹿しかの黄いろな横つ腹なんぞに、二三発お見舞まうしたら、ずゐぶん痛快だらうねえ。くる/\まはつて、それからどたつと倒れるだらうねえ。」
注文の多い料理店 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
ゆふされば小倉をぐらやま鹿しか今夜こよひかず寝宿いねにけらしも 〔巻八・一五一一〕 舒明天皇
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
安直普請とはいえ、油断がならない——一方には、まだ初日の出ない興行場を見物に来た人が、原の四方を鹿まだらに埋めるほどになっている。
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
庄次郎は、救われたような気持と同時に、疋田ひった鹿の、下町娘と、歩けることが、ふと、もうけもののように、欣しく感じた。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
紅梅焼こうばいやきと思うのが、ちらちらと、もみじの散るようで、通りかかった誰かのわり鹿黄金きん平打ひらうち
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これは、猟師が多くの山を越えながら鹿ししの来るのを、心に期待して、隠れ待っている気持で、そのように大切に隠して置く君の妻よというのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
御主人が御捕おとらわれなすったのち御近習ごきんじゅは皆逃げ去った事、京極きょうごく御屋形おやかた鹿ししたにの御山荘も
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そして八大神社からもっとそこの山へ向って歩けば、山ふところを横に伝わって、鹿ししたにの方面へも、また東山や京都の市中へも降りることができる。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「女も、私よりずッと美しい、京鹿の帯をしめた娘でしょう」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
でも、お師匠しょさん、すこし根下りの大丸髷おおまるまげに、水色鹿の手柄で、鼈甲べっこうくしが眼に残っていますって——黒っぽい透綾すきやの着物に、腹合せの帯、襟裏えりうら水浅黄みずあさぎでしたってね。
市川九女八 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
其れは隣村となりむら鹿しゝたに盲唖院まうあゐんと云ふものを建てる趣意書を配つて応分の寄附金を勧誘くわんいうするためであつた。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
鹿しゝが谷尼は磬うつ椿ちるうぐひす啼きて春の日くれぬ
恋衣 (新字旧仮名) / 山川登美子増田雅子与謝野晶子(著)
ぼうやの鹿しかからはなしをきくと、お父さん鹿じかとお母さん鹿じかは口をそろえて、
里の春、山の春 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
鹿じかなく山里やまざとえいじけむ嵯峨さがのあたりのあきころ——みねあらし松風まつかぜか、たづぬるひとことか、覺束おぼつかなくおもひ、こまはやめてくほどに——
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
獵矢さつや手挾み鹿かこ追ふと
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
唖者をし子等こらは人の気勢けはひおどろいて、手に手にあか死人花しびとばなを持つたまヽはたけ横切よこぎつて、半町も無い鹿しヽたにの盲唖院へ駆けて帰つた
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
リョウノ太キ格子コウシヘダテテ訪ネ来ル手ハ、黄八丈キハチジョウノ着物ニ鹿シボリノ広帯ヲ締メ、オ河童カッパニ三ツノアカキ『リボン』ヲ附ク、今ヨリ約十八年ノ昔ナリ。名乗リ出デヨ吾ガ双生児ノ同胞ハラカラ
三人の双生児 (新字新仮名) / 海野十三(著)
イソ上布留カミフルの命は、嫋女タワヤメマドひによりて、馬じもの縄とりつけ、鹿シヽじもの弓矢カクみて、大君の命畏み、天サカ鄙辺ヒナベ退マカる。
相聞の発達 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
鹿ロクハ走ッテ長安ニ入ル
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)