“蓑虫”の読み方と例文
旧字:蓑蟲
読み方(ふりがな)割合
みのむし100.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ところが、マンは、まるで、蓑虫みのむしのように、身体を、堅く、掛け蒲団で包んでいる。しっかりと、両手で巻いていて、金五郎を寄せつけない。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
もちろん貝がらだけでなく生きた貝で、箱の中へ草といっしょに入れてやるとその草の葉末を蓑虫みのむしかなんぞのようにのろのろはい歩いた。
物売りの声 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
所司代の役人達は手にした鉄棒で、蓑虫みのむしのように頭ばかり出したその人俵ひとだわら胴中どうなかをびしびしとたたいた。
切支丹転び (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
入つて見ると、當の八五郎は、散々に縛り上げられた上、布團で卷かれて猿轡さるぐつわまで噛まされ、でつかい蓑虫みのむしのやうに轉がされて居るではありませんか。
——はだきぬもうつくしく蓑虫みのむしがぶらりと雲からさがつたやうな女ばかりで、に何も見えなかつた。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
短兵急に押しよせた張飛も、蓑虫みのむしのように出てこない敵には手の下しようもなく、毎日、防寨ぼうさいの下へ行っては、
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、そんな者は影も形もなく、その代りどこから這い出したか、蓑虫みのむしのような汚ない身なりをした少年がひとり、けげんな顔をして三郎の顔を見上げているのでした。
九つの鍵 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
女は蓑虫みのむしのやうに坊さんのくるまつた蒲団をめくりに掛つた。そしてその端の方に自分も小さく横になつた。
蛇皮じゃびでも蓑虫みのむしでも何とかなりそうなものだ。どこへ行っても同じものばかりで実に藝がないな。
台湾の民芸について (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
また、蓑火みのびあるいは蓑虫みのむしと称するものがあるが、江州および越後地方にて申しておる。
迷信解 (新字新仮名) / 井上円了(著)