“鶏頭”のいろいろな読み方と例文
旧字:鷄頭
読み方割合
けいとう92.9%
とさか7.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
草花にははぎ桔梗ききょう、菊、すすき鶏頭けいとうなどの秋のものの外に西洋種も多く、今はサルビヤが真紅に咲きほこっていた。
果樹 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
「庭には鶏頭けいとうがある——ざくろがある、黍畑きびばたけがある、鶏が遊んでいる、おお、おお、いたちが出やがった、そら」
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
私は新らしい編上靴を穿いた足首と、膝頭ひざがしらこわばらせつつ、若林博士の背後に跟随くっついて、鶏頭けいとうの咲いた廊下を引返して行った。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
中にも一際ひときわ無気味なのは、鶏頭けいとうの花壇を海底に沈めたかと疑われる、鮮紅色のとさかのりの一むら、まっ暗な海の底で
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
鶏頭けいとうの花は遠国からの古い帰化草だと言はれたが、子供達にはそんな外来者どころか、ほんの身近な親しい花であつた。
雑草雑語 (新字旧仮名) / 河井寛次郎(著)
鶏頭が莫迦に光る、それかと言つてくわつと光つた外光の中に何かしら厭な陰気さが嘲笑あざわらつてでもゐるやうに、赤い鶏頭とさかが眼にみる、茎が戦ぐ、その根元から小さい蜥蜴が走り出す。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
そうして、芒の茎にたかると、濡れた鶏頭とさかのようにひらひらとゆらめいた。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)