“とさか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鶏冠69.6%
雞冠7.2%
鷄冠7.2%
鳥冠5.8%
冠2.9%
鶏頭2.9%
十尺1.4%
肉冠1.4%
肉髯1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その日、監督は鶏冠(とさか)をピンと立てた喧嘩鶏(けんかどり)のように、工場を廻って歩いていた。「どうした、どうした⁉」と怒鳴り散らした。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
会稽山(かいけいざん)の下に雞冠蛇(けいかんだ)というのが棲んでいる。かしらには雄雞(おんどり)のような雞冠(とさか)があって、長さ一尺あまり、胴まわり五、六寸。これに撃たれた者はかならず死ぬのである。
お前は鷄冠(とさか)を顫はせて お前は胸を張つて鳴いてゐる
一点鐘 (旧字旧仮名) / 三好達治(著)
孔雀はその前の年に雌に死別れた男鰥(をとこやもめ)だつたのに、雌鶏(めんどり)には一向見向きもしないで、鳥冠(とさか)の紅(あか)い雄鶏(をす)ばかりをつけ廻してゐた。
歌ふて立ちぬるくだかけ——其冠(とさか)に
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
訶和郎は石塊を抱き上げると、起き上ろうとする荒甲の頭を目蒐(めが)けて投げつけた。荒甲の田虫は眼球と一緒に飛び散った。そうして、芒の茎にたかると、濡れた鶏頭(とさか)のようにひらひらとゆらめいた。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
春なれや苦力(クリー)の爺(とと)は呆(ほ)け笑(ゑ)みて十尺(とさか)の煙管(きせる)吸ひくゆらかに
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
逆さにして荷に括(くく)りつけられたのを見ると、眼は吊上って、赤い肉冠(とさか)は血汐が滲んだように気味悪く、鋭く尖(とが)った爪は、空を掻いて、雉(きじ)に似た褐色の羽の下から、腹へかけて白い羽毛が
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
雄鶏はココココと真赤に重く垂れた肉髯(とさか)をふるわしてのどをならしながら、つもっている落葉の間を掻きたてた。
二つの庭 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)